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行きたい時に行きたい現場に行く、一応若俳のおたく。スケート、2~3次元全ての男子バレー関連、若手俳優、隣国アイドルを鬼の形相で追っています。

菅原孝支の「勝つぞ」はどこまで海外ファンに伝わったか

 

 

外国の方がハイキューを見てどう受け取るのか知りたくてReaction動画を見るようになってから気になってたことを仕事で英語を使う者としての視点からつらつら書き殴りたいの巻~~~~~。ただの自分用まとめ。

 

主にアメリカ在住のアニメファンがどうやって日本のアニメを見ているのかというと、違法サイトで視聴する人を減らす対策にもなっている「Crunchyroll(クランチロール)」というアニメ動画専用サイト。なんと直接日本の制作会社やテレビ東京なんかと提携していて、会員登録することで英語字幕つきのアニメを公式ルートで、有料会員なら日本での放送から最速1時間で見られるんだとか(日本からはリージョンコードで視聴不可。こっちでも導入すればいいのにすぎる)

なお公式の方法を使って見ているとはいえ一部でもそのアニメ映像を自分達のRaection動画に挿入するのはアウトだろうというところは今回の件ではスルーです。

 

www.crunchyroll.com

 

会員について詳しくは脚注で。

*1

 

何人(組)かのReaction動画を見てきて感じたのは、ハイキューを楽しんで見てくれているのが嬉しいというのは大前提ではあるけど、やっぱり字幕のみでは日本人が理解するそれと100パーセント同じ理解をするのは難しいということ。これは生活習慣や文化の違いでそれぞれの国での大多数が「あたりまえ」だと思っていることが異なる限り起こり得るし仕方の無いことだというのは文化言語学を学んだ端くれの自分もよく分かってるつもりです。

ただ、明確な字幕の誤訳によってストーリーの見所とも言える箇所の意図が殆ど伝わっていないエピソードがあったのでそこについてまとめとく。自分のためにも。

 

 

アニメハイキュー21話の菅原孝支が言い直した「勝つぞ」

 

全国津々浦々にお住まいの菅原クラスタの皆さんが震えたであろうハイパー菅原孝支タイムなエピソード。

焦りから調子を落としてしまった影山に代わって3年セッターのスガさんがコートに入り、チームの空気を変えて後に影山が落ち着いた頃またバトンタッチするところでスガさんの発したセリフに問題の意訳というか誤訳というか、な箇所があります。

スガさんは思わず影山に「勝てよ」と声をかけることを頭に浮かべるけど思い直して「勝つぞ」と声をかける、スガさんの中の変化や色んなものが消化された様子や自分も一緒に戦っているという意思が再確認できる名シーン。です。が。

海外実況者のどの人の反応を見ても微妙な感じ。よくよく英訳を見てみると

 

勝てよ→Let's win

勝つぞ→Let's win this thing

 

意味はほとんど変わらない。どちらもこの試合に勝つぞ、になる。日本語で言うと180度違うくらい「自分が含まれている」「含まれていない」が明確にわかる一言だけど、この英訳だとどちらも大意的に「勝つぞ」であって他人に任せている・自分の意思があることは全くわからない訳になっているわけです。案の上それだけでは理解できなかった海外勢がほとんどの様子。おいおいマジかと思った。こんな大事なシーンに。

 

気になって英語でSugawara, let's win this thingでGoogle先生に聞いてみたところとっくのとうに(3年前の放送時)Reddit(アングラ感のないアメリカ版5chのようなトピックトークのできるウェブサイト)でこれでもかというほど「菅原の言い換えにはどんな意味があったか」について疑問が飛び交っていてその度に日本語話者の方が説明してくれてて、それで向こうの方にもここの意図は大体伝わったみたいです。説明してくれてる人ほんとありがたや~~~~~~~~~(泣)

 

www.reddit.com

 

ただ勿論字幕でハイキューを見ていた人全員がRedditのあの説明を読んでいるわけじゃない。でも言葉の壁を感じたり誤訳を見つけたりすると説明するのにめちゃくちゃ必死になるアンドフラストレーション溜まりすぎて怒って最終的に泣くマンのわたしにはこういう説明入れてくれる人が女神に見える。

 

そのトピでクランチロールのハイキュー翻訳はしょっちゅう酷いの出してくると文句を言ってる人もいて、めちゃくちゃわかる!めちゃくちゃわかるけど限られた時間でそこに入る文字数で翻訳を入れるのは大変なのもわかるんだ...といち翻訳業務を担っている者として思います。それにしてもまあ酷い()

 

実はわたしがここ10ヶ月近く見ているSembulance of Sanityという二人組の動画でも、彼らがキャラや大会への認識に間違いがあった時に自分が説明しようとすると既にコメント欄で逐一日本語の分かる外国の方または英語で説明の出来る日本人の方が二人やコメント欄にいる海外勢に既に説明してくれていて「それな~~~~~~!?」と頭取れるほど頷いてるわけです。ありがたい。公式ルートで限られた時間の中で一生懸命英訳してくださっているクランチロールの翻訳スタッフには申し訳ないけど、間違って伝わってしまうのはかなしい。せっかく見てくれる海外のファンにも、同じように感動を味わって欲しいし、キャラの成長を一緒に味わいたい。

 

Semblance of~は個人的にハイキューの海外勢Reaction動画で最も細部まで考察・コメントしてくれている人たちだと思ってる(海外勢って大体頑張ってリアクションしててセリフとか大事な話聞き落としてる人が多い。そこがまた微笑ましいけど)ので、そこまで注意して見ていても理解が及ばない訳もあるんだなあと21話を見て改めて思いました。

彼ら、何でスガはあんな反応したんだ?→この後卒業するからだ→Oh...で泣いてるんだよ~~~~勘違いで泣いちゃってるしなんなら大地さんがオレンジコートにもう一度行くって言ったことのニュアンスやインハイと春高の違いや時期や卒業時期や云々かんぬんでだから春高には出られるんだよっていうのも何も伝わってないことが25話まで見ると分かったりするのでもどかしい。仕方ないんだけどね!下の字幕でSpring Tournament(春高)って言ってるときに上の字幕にSpring Tournament...って注釈入れてくれてもいいのになあ。邪魔かもしれないけどずっと出てるわけでもなし、大事なことくらい出してもいいのではと思います。

 

 

春高県予選での駒の進め方について

 

これはつい最近更新があったセカンドシーズン11話のこと。ここから先はそのSemblane~の二人のReactionを元に挙げています。

そもそも春高(Spring Tournament)の予選(Preliminary)が10~12月で行われることも本選(春高全国大会=National)が1月に行われることもだから3年生がこの大会に出るのは物理的に可能であることもここまで全く伝わってないっぽいのでそれも誤解の元かなあ...そうだね......海外の人が見るのを想定して作られてるわけじゃないし、日本人なら大体いつ頃どんな大会があるかわかるからわざわざ何月に何をしてとは言われないし。

11話の中では春高予選はまず強豪(前回大会のベスト8)を抜いた全校がトーナメント方式で戦い勝ち上がった8校が次のラウンドに進出できる、強豪8校にここで決まった8校を加えて更にトーナメント戦を行い1校だけが宮城の代表となる、という説明がされるんだけどまずそれもあまりうまく伝わってなかった様子。

強豪8校に白鳥沢と青城がいるということも烏野と青城・白鳥沢が同じRegion=地域であることも何故か伝わってない(インハイやってたのにこんな感じなので単に忘れてるだけか東京合宿後だからその辺と戦うと何故か勘違いしたのかも)

この辺は海外の学校との学年や始業・入学卒業時期の認識の違いもあるようだからある

意味仕方ないけどもどかしい。

 

 

 

牛島若利に対する認識

 

セカンドシーズン1話だったか、牛島若利がジャパン(全日本ユース代表)であることが明らかになったところ。ここで同時に宮城から春高に行けるのは1校だけ、という説明があるんだけどそれを重ねてしまったのかSemblance~の二人は日本代表は各地域から1人選出される、と理解してしまっているらしい。別にストーリー上大きな問題は無いけど各地域から絶対に一人選出される(極端に言えばあまり上手くなくとも宮城で一番になればいい的な理解)風になっていて、ここではマジかよウシワカすげえな格上感が伝わって欲しいのになあと思った。ナショナルユースチームですよ。

挙句変人コンビが牛島に出会った時の物言いを聞いて「白鳥沢が宮城で一番だからそこのスパイカーとしてユースに選出されてるだけで別にすごいスパイカーじゃないのに勘違いしてるんだな」風の受け取り方をされてしまっていたので前半の説明ではちゃんと伝わってないんだなあと悔しくてハンカチ噛み千切りました。牛島若利は純粋に自分の努力と生まれ持った才能を以って彼らに負けることはないと断言しているだけで嫌味でもなんでもないし、実際国を代表して戦う世界へ選抜されている日本3大高校生スパイカーなわけです。(牛島モンペの片鱗)

ここはもう少し自分で英訳を噛み砕いてなぜそう取られてしまったか考えようと思います。それともここの理解に個人差があるのかなあ。ウシワカってあの及川や岩泉が死ぬほど努力しても勝てない「天才」で日本が誇るユースのスパイカーなのになあ。王者白鳥沢を全国に導く大エースなのになあ。英語に触れない日はないみたいな日をすごして8年になるけどいくら勉強したって言語とその受け取られ方って難しい。

 

 

字幕にしか情報源がないということ 

 

字幕で説明が足りないのは仕方ない反面、その言語しか分からない人にはそこからの情報とキャラの動きや表情で何とか読み取るしかできないんだよ~~~~なんとかもうちょっと頑張ってくれないかな~~~~~ってきもちになってしまう。仕方ないんだけど。

これもストーリーには大して影響ないけどたとえば名前についてもSemblance~の二人は鋭かったので気付いたけど大体の海外Reaction動画勢には日向、月島の名前が太陽と月を表していることもあまり伝わっていなかったりするし、音駒のネコはさすがに日本のアニメをよく見ている人は分かっても梟谷=Fukurodani=Fukuro=owlを結びつけられていなかったりするし(合宿中に黒尾さんが木兎さんを梟って呼んでた時に一瞬梟という言葉が出てきたくらい)。

なんならネコをNekoと訳してるところもあって、何でそこcatじゃないの!?伝わる!?と思ったり、細かいところまで挙げるとキリが無いのでこれくらいに。

フラストレーション湧き上がるままに書いてしまったので肝心の英文を噛み砕いて何故そう取られたかはすっかりそっちのけになってるし落ち着いたら続きを......書けるかな......書く気しないな...

 

卒論で某洋画の日本語字幕の意訳について書いた自分も、日本語字幕で見て英語字幕で見て字幕なしで見てってするとここなんでこう訳した!?って思うところはめちゃくちゃあるので洋画を見る日本人についても同じ感じで残念だなって思われてるのかな~~~~~~って逆を考えたりする今日この頃です。

 

 

余談ですが海外勢って西谷さんめっちゃ好きだな???Noya ma boy!!!とか言われてたりするの笑う。あとスガさんがSuga momスガママって呼ばれてるのもあ~~~~~伝わってる~~~~って嬉しくなったりします。そういうのも翻訳者の努力によるところでもあるよね。メルシー。

 

*1:会員登録は無料、有料、プレミアムってな感じだそうで無料だと画質や日本での放送後の公開開始時期や広告表示、ごくたまに公開作品にも制限があるそうだけど見れないわけじゃないし、有料会員になると月額6ドルちょっと(800円以下)で日本放送後最速1時間で字幕つきのアニメ最新エピソードが見れたり高画質になったりアニメファンにはとても便利なツールでどんどん普及していて昨年の時点で無料会員2000万人、有料会員100万人突破済み。