西田有志はJUMPSHOPの天井を突き抜ける~ハイキューファン、バレー観戦のススメ~
タイトルからして既にトンチキで「何言ってんだこいつ」案件だと自覚してはいるんですけど本当の話なのでとりあえず全次元のバレーボールが好きなただのオタクの戯言だと思って聞いてください。
以前、ジャンプショップにこんなパネルが置かれているのを見かけました。
こういうの大好きなんですよね。リアルに高校バレーが描かれている作品であるハイキューの選手たちがよりリアルに感じられて、改めてあの選手大きいなと思ったり小さい選手も自分より全然大きい~!って思ったりできてたのしい。
大変親切設計なこのパネルには実際のバレーネットの高さも表してくれています。改めて近くで見るとめちゃくちゃ高くてこれを挟んで戦ってるバレー選手すごいな~と友人と二人パネルを見上げていて、ふと応援している西田有志選手のことを思い出しました。
思えばリアル高校バレーを現地観戦し始めたのはハイキューの影響であり、彼の影響です。
「このパネル290くらいまでしか目盛りないね」
「リベロのノヤさんでも最高到達点300あったと思う」
「ここの天井くらいかな」
「ちなみに西田有志なんですけど」
「うん」
「344です(2018年3月当時)」
「突き抜けたね」
(画伯注意)
こんな感じですかね(伝わらないオブザイヤー)新種の軟体動物かな???ここまでネットから身体出るわけじゃないんですけどそこは画伯の一発書きなので許してください。
彼の試合には何度か行っているはずなのに改めて近くで見るとその高さに驚愕してしまい、その後しばらく跳びすぎじゃない?みたいな話をずっとしていました。あれから一年、西田有志の最高到達点は346cmに伸びたそう。なんということでしょう。
西田有志選手をご存知でないハイキュークラスタにわかりやすく簡潔に説明すると、ほぼウシワカです。
高校卒業時点で身長・体重・最高到達点などのステータスがあの牛島若利とほぼ同じで利き腕も同じサウスポー・高校時代は主将で大エース、ジャパンにも召集されるというまるで俺のターン!牛島を現実に召還!状態なのに、考え方や天真爛漫さはウシワカと真逆な19歳になりたてホヤホヤ男子です。
なぜこんなことを急に書いているのかというと、話は先週に遡ります。
ハイキューファン、バレー観戦へのお誘い
先日我らがバレーボール日本代表の主将であり今季はポーランドでプレーしていた柳田将洋選手からこんなツイートがありました。
ダゾーンで通して見てただけだけど、少し観客数が気になったような。リーグもファイナル6で佳境。プレーも見ていたら痺れる瞬間が多いのに。コート内外の熱気にギャップがあるのか。はたまた気のせいなのか。
— Yanagida Masahiro 柳田 将洋 (@y_masaaaa_yk) March 10, 2019
aaaa_yk/sta
この日は私は別現場にいたので映像配信を後追いで見たのですが、確かにお客さん少ないしハッキリ言えばガラガラでした。V1(国内1部リーグ)で、しかもこの週からトップ6に残った日本のトップ中のトップ達の試合でここからがいいとこ!という場面。
でも確かに自分の周りにハイキューが好きでバレー観に行く人って、カテゴリ(高校・大学・Vリーグ・全日本)問わずあまりいない。そもそもハイキュー好きな人にも色々いて、原作からアニメに派生し今は声優の活動を追いかけてるとか、2.5次元の演劇ハイキューに派生し推し俳優ができてそっちの活動を追いかけてるとか、その両方掛け持ちとか。自分もそう。
そちらの予定があるのにリアルバレーの試合観戦までは手が伸びない......って人は多いと思うのだけど、あの柳田選手のツイートを見て、バレーこんなに面白いよ!見てみて~!楽しいよ~!って気持ちが高まり今これを書いています。Vリーグの試合は意外にも全国各地であるので近くで試合がある時でもいいし、なんなら無料で見られる近隣県の高校バレー県予選とかからでもいいので是非一度見てその熱気と迫力を感じてみて欲しい。自分もそこで西田有志という選手に出会い今に至ります。
とは言ったもののなかなか伝わりづらい部分もあるかと思うので、ハイキューに絡めつつライトに軽い気持ちでもバレーを見れそうな話をしたいと思います。
世はまさにリアルハイキュー時代。
最高にハイキューな仲間たちを紹介するぜ!
実は自分も元々バレーボールに興味が無かったタイプの人種で、バレー選手はゴリさんこと清水邦広選手くらいしか知らないレベルでした。その後柳田選手きっかけで映像で頻繁にバレーを見始めることになるのですが、実際に現地観戦に行くようになったのはハイキューにハマってからなのでここ数年のことです。
そう考えるとハイキュークラスタがバレー観戦するのもきっかけさえあればすぐかもしれない!というわけでハイキューの世界を地で行く選手達を独断と偏見でちょこっと紹介してみようと思います。
リアル三大エース、「平成の三羽鳥」から
前述の柳田将洋選手について。日本代表の主将も務める彼の事はご存知の方も多いかと思います。SMAP×SMAPのビストロのコーナーに出演した際に、自分で漬けているという梅酒へのこだわりが強すぎて「(先輩の深津さんには)まだちょっと飲ませられない、清水さんならちょっとだけ飲ませてもいい」と答えたのかわいいかよ~~とギャップにやられた方もいるのでは。ハイキューファンの間ではそのビッグサーブで「リアル及川」として話題になったこともありました。
及川さんはセッターですが彼はゴリゴリのスパイカーであり春高バレー優勝校のエースも経験していて、実は高校時代の彼はハイキューの「高校三大エース」のモデルになったとも言われる「平成の三羽鳥」の一人です。まさにリアルハイキュー。
最後の一発、おわかりいただけただろうか?もう一度ご覧いただこう(自動再生されませんのでご自身で勝手に動かしてください)
2017年プロに転向し海外挑戦していてVリーグには所属していないので彼を見るには龍神NIPPONこと全日本男子の試合へ!!お財布に余裕のある方は旅行も兼ねて現地に試合を観に行くのもアリです。
ちなみに彼はハイキューでは影山や木兎がお好きだそうで、木兎の「バレーにハマる瞬間」についてはインタビューでも語られていたりします。
この繋がりで紹介したいのが同じく平成の三羽鳥の一人である山田脩造選手。現在Vリーグの豊田合成トレフェルサ(2019~ウルフドッグス名古屋に改名)というチームでプレーしています。
演劇ハイキューの民に分かりやすく説明すると、牛島若利役の有田賢史氏が全国(国体)制覇2回とインターハイ準優勝を経験しているゴリゴリバレーボーラーだったことは記憶に新しいかと思いますが、その彼の高校時代の相方が山田選手です。二人はレフトプレイヤーで対角に位置する、いわゆる「シンメ」みたいな存在でした。寮でもルームメイトだったそう。
本当は山田選手とケンジアリタと須賀健太くんのスリーショットがあってその写真を載せたかったんですけどね!!!!色々あってツイッター上からは消えているのでプロフィールページを貼っておきます!!!!!!そう!!!色々ね!!!
攻撃的セッターという存在
ハイキューといえばセッターが色濃く描かれることが多く、それも総じてめちゃめちゃハイスペック。影山飛雄をはじめ超攻撃的セッターなんて呼ばれる及川徹、宮侑のようにスパイカー陣に負けないスパイク技術や強力なジャンプサーブを搭載しつつセッターとしてのスキルも異常に高い彼らの存在は、人間離れしたバネを持つ日向よりも実はファンタジーな存在では?なんて思ったりもします。
が、そんな攻撃的セッターに一番近いのでは?な選手が全日本のセッターでもあり今季から堺ブレイザーズでプレーしている関田誠大選手。
中・高・大学全てのカテゴリで正セッターとして日本一を経験した巧みなトス回しもさることながら、貴重なジャンプサーブ装備のセッターであり、ツーアタックやダイレクトだけでなく他選手がトスを上げて自分が打つ!みたいな選択肢まである攻撃参加意識のとても高い選手です。
中学で日本一を達成した後、一学年先輩である柳田選手のお誘いで同じ東洋高校に入り高校一年生にして正セッターとして春高優勝に貢献したという字ヅラだけでオタクには充分ヤバさが伝わるはず。二年生エース柳田将洋率いる東洋高校全国制覇の裏の立役者です。TV番組「ぼくらはマンガで強くなった」のバレーボール編で目隠しをしたスパイカーにトスを合わせる変人速攻に挑戦していたセッターも彼です(スパイカー役はMB山内晶大選手、高校からバレーを始めて数年で全日本入りした長身選手でご本人は「自分はリエーフと重なるところがある」と話しています)。
関田 誠大 | 堺ブレイザーズ | 男子 | バレーボール Vリーグ オフィシャルサイト
プロフィールはサムネが出ないのでバレブーのツイッターを。左から柳田選手、関田選手、西田選手
イタリア戦フルセットの末、勝利しました!!!
— TBSバレブー (@TBSvolleyboo) June 10, 2018
日本○3(21-25.25-21.23-25.25-22.15-10)2●イタリア
本日もルーキー西田選手がチームトップの24得点の活躍!
世界バレー開幕戦の相手を撃破しました‼️
試合の様子は今夜11時~BS-TBSでご覧いただけます#柳田将洋 #関田誠大 #西田有志 #vnl #volley pic.twitter.com/BBKDcGsa9U
そしてジャンプサーブを装備しているセッターで言うとサントリーサンバーズの大宅真樹選手やジェイテクトSTINGSの中根聡太選手の同期コンビにも注目です。Vリーグに参戦し始めたばかりの若手セッターが躍動する姿を是非会場で。
獅子奮迅、リアルウシワカはコミュ力お化け
冒頭でほぼウシワカとして少しご紹介したジェイテクトSINGSの西田有志選手ですが、まずはこちらの記事にある最初の写真をご覧いただきたい。
⊂二二二( ^ω^)二⊃ キーーーーーン
誰だよリアルウシワカなんて言ったの。ほぼ則巻アラレじゃん。性格が真逆というのはこの写真一枚でお分かりいただけたかと思いますが、記事内でも書かれているようにチームという環境についての考え方がまったく真逆です。
牛島「優秀な苗にはそれに見合った土壌があるべきだ 痩せた土地で立派な実は実らない」(ハイキュー!! 77話より)
西田「強いところに行ってずっと上にいるより、下から強いチームを倒していくほうが楽しい」(Numberweb/2018-02-18/ https://number.bunshun.jp/articles/-/829956?page=4)
彼は強豪からの誘いを断って敢えて地元のチームでプレーし続け、チームを全国へ導きました。その姿勢はまさに「コンクリート出身」。2018年、高校卒業とともに初めて選出された全日本でも最年少ながら臆することなく先輩達に絡みに行く度胸の塊みたいな人ですぐチームに馴染んでしまい、写真からもとっても無邪気な感じが伝わってきます。が、現地で見れば鋭い眼差しでとんでもなく気迫のこもったプレーをする姿が見られると思います。さながらウシワカなパワースパイクやビッグサーブで戦う姿、是非生で見て欲しい。
ちなみにハイキューでは日向がお好きだそうです(2018年12月本人インスタライブにて言及)。圧倒的太陽属性な所同じだもんね。
本誌で話題、「小さな巨人」を地で行く選手
原作では絶賛小さな巨人対決中。日向VS星海の試合を物語のはじまりとなった元祖・烏野の小さな巨人が見守る胸アツ展開です。小さな巨人こと宇内天満さん最高にかっこいいですね。悪いこと言わないので髪切りませんか?(個人的に短髪時代が好き)
そんな中リアルなバレーでも、身長が高くなくとも長身選手と対等に戦ってのける選手たちがいます。
龍神NIPPONこと全日本男子やジェイテクトSTINGSでは浅野博亮選手がスパイカーとして、そしてチームの精神的・技術的支柱として活躍しています。スパイカーとしてブロックを利用した巧みなスパイク技術を駆使して世界と戦っているだけでなく、全日本にリベロで起用された経験もあるほど守備面の技術も高く、攻守ともに定評のある選手。まさに小さな巨人。神々しささえある。チーム内の空気がぴりっとした時、それを和らげる柔らかい笑顔で鼓舞する姿の奥に芯の強さが見える素敵な選手で、きっと生でコート上でのプレーをみると目が離せなくなります。その笑顔、最早菩薩。
そして今年の春高バレーで話題になった「日向翔陽」を地で行く高校バレー女子、室岡莉乃選手(東九州龍谷)。私は高校バレー女子にはめちゃくちゃ疎くて今年の春高準決勝を現地観戦した時に偶然彼女のプレーを見たんですけど全然身長が低いようには見えず、あの7番の子バンバン決めるなあと思っていたら後ろのおじ様方が「162センチの一年生だって」と話しているのが聞こえて「は????????」状態になりました。162?一年生?あれが????
身長を全く感じさせない圧巻のプレー、是非生で観てほしい。大分予選を見に行くか、全国に上がってくるのを待つかみたいになるけど、機会があれば是非。
同校キャプテンの長身ド迫力ブロッカー・荒木彩花選手にも注目してみてください。スーパーかっこいいので嫌でも目に入ると思います。
鬼ジャンプフローターで会場を沸かせるミドルブロッカー
サーブと言えば、及川さんの他にハイキュー春高予選編の青城戦で山口忠のジャンプフローターサーブが開花するシーンが描かれたのを思い浮かべる人も多いのでは?
全日本や東レアローズでミドルブロッカーとして活躍する李博選手は攻めたジャンプフローターサーブに定評があり「それは取れないわ~!!!」みたいなサーブで会場を沸かせます。韓国との親善試合では李博選手のサーブで沸いた会場がみんなでLEEポーズをして盛り上がる場面もありました。たのしい(軽率)
東レのミドルブロッカーズは兄弟感があってとてもほのぼのかわいいので富松崇彰選手や高橋健太郎選手のTwitterからその様子をぜひ覗いてみてください。最近自分のことを呟いてくれない富松お兄さんにおこな健太郎さんかわいい。
ハイステこと演劇ハイキューの民に李博選手を分かりやすく説明すると、宮崎県選抜も経験したセッターでありハイステ白布賢二郎役の佐藤信長くんが「高校の先輩」とツイートしたあの方です。同じバレー部の先輩だそう。
ちなみにパナソニックパンサーズの今村貴彦選手も先輩だとよく言及されています。信長くんのインスタストーリーの質問タイム中オタクに紛れて謎質問送ってくる今村選手はめちゃくちゃ愉快で、「モレはモレでモレモレですか?」等モレだけで信長くんに話しかける一面も。宇宙人かな?
実は日本代表の李博選手、高校の先輩! https://t.co/r2ifUpzYR9
— 佐藤信長 (@NobunagaSato) July 29, 2018
高校でパス相手してもらってたヒコ先輩!
— 佐藤信長 (@NobunagaSato) March 21, 2019
また応援に行きたい〜!!🏐https://t.co/YrumWJUuPE #バレーボール #Vリーグ #パナソニックパンサーズ #今村貴彦 #スポーツ選手
日本のVリーグチームで戦う世界一の選手とハイキュー
大阪を拠点にするパナソニック・パンサーズには世界選手権で優勝したポーランド代表の選手でありベスト・アウトサイドスパイカー賞に輝いたミハウ・クビアク選手がいます。世界一。世界一です。
Youは何しに日本へ!?って思いません?そりゃバレーしになんですけど、わたしもなんで!?って思いました。なんででもいいじゃん観に行こう!!日本のバレー選手たちから憧れの眼差しを受けさえする世界一のプレーヤーが日本で見られるのって、忘れがちだけどめちゃめちゃ凄いことでは????
またロンドンオリンピックで金メダルを勝ち取ったロシア代表のドミトリー・ムセルスキー選手 (サントリーサンバーズに所属)は日本のVリーグ参戦のきっかけのひとつはハイキュー!!だったと話していて、この記事ではその魅力や「頂の景色」についても言及されています。SNSでハイキューについて熱く語っていたこともあり、世界トップの選手がハイキューに魅了されて日本でプレーするの!?どんな試合?と気になった方は是非会場で見てみてください。
観戦後、ハイキューがさらに楽しめるようになる!
実際にリアルなバレーボールの試合を観戦していると、「あのプレー、ハイキューで誰々がやってた!」なんてところが生で見られたり、「選手同士こんな感じでコミュニケーションとってるんだ」「あのチーム仲良しか?」「こういうプレーを烏野がやればあの学校にも対抗できる!」なんて発見があったりします。
よりバレーらしい視点でハイキューが読めるようになったり、ハイキューでもリアルバレーでも「ここでこのプレーを出すクレバーさ......!」という感動が増えたり、演劇ハイキューでは「こんなふうに再現してたんだ」と思えたり、ハイキューというコンテンツをさらに楽しめるようになりました。
自分の場合はライト層の観客も多そうだなと思って選んだ全日本の試合が初めての現地観戦だったのですが、タイミングや場所が合えばもちろんVリーグから見てみるのもいいし、いきなりチケットを買うのに抵抗がある...という人は地元の高校の県予選から見てみるのでも全然いいので是非一度生で観戦してその迫力や熱気を感じてほしいなと思います。特に県予選決勝なんてめちゃくちゃアツいと思うので是非地元の大会スケジュールを調べてみてください。ハイキュー民に分かりやすく言えばインハイ予選の決勝は5月末~6月中、春高予選決勝は10月中旬~12月頭と地域によって開催時期に差があります。
会場の雰囲気も分からないし......と思ったらDAZNでVリーグの試合映像が放送・その後一定期間見逃し配信されるので、シーズン中そちらからちょっと覗いてみるのもオススメです。初回登録一か月無料!!!1ヶ月のうちに解約すれば料金もかからないのでVリーグ見てみたいけどまずは映像で...と思った時に活用してもらえるかなと思います。Vリーグは10月末~春先までやっているので推しの現場が落ち着いたタイミングにでも是非。
それで生で見てみたいなと思ったり気になる選手がいたら、是非会場に行って現地観戦を楽しんでみてください!
そして堺ブレイザーズのミドルブロッカー・出耒田敬選手がリアル青根さんに見えた人がいたら、こっそりわたしまで教えてください。出耒田選手マジ鉄壁感。
最後に、JTサンダーズの愉快動画をご覧いただきお別れとしましょう。
皆様ハッピーハイキューライフを!!
Vリーグが気になる方へ
2019.10更新
2020.08更新 huntermasa.hatenablog.com
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