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行きたい時に行きたい現場に行く永遠のにわかオタク。全次元の男子バレー関連、若手俳優、隣国アイドル、J事務所、スケートなどを鬼の形相で追っています。

最強の挑戦者3/21、22 〜おかえり、ハイステ〜

 

 

演劇ハイキュー「飛翔」から3ヶ月、わりと満身創痍で飛翔に通ったことを悔いて身体鍛えます!春公演で隣にゴリラが座ってても許してください!とか言ってたものの1月後半からまた身体を色々やらかしたりして現場どころか筋トレもままならない状況になったオタクですが無事なんとか回復して「最強の挑戦者」東京公演に行ってきました。この状況で開催を決断し5メートル毎間隔くらいで細かくいたるところにスタッフを配置して対応してくれた運営とTDC、スタッフの皆々様にめちゃくちゃ感謝です。

 

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さて幸か不幸か1月上旬に恒例の春高センターコートに行ってその次の現場がこれになってしまったおかげで春高あるあるだなあとか色々リアルに感じるところもあったり、見ていて久々に演劇ハイキューを感じて小躍りするくらい嬉しかったり、話したいことが山ほどあるのでいつものレポにならない雑記です。

 

 

 

おかえり、ハイステ!

 

会場にセッティングされたDJブース、開演15分前からの演出、烏野の登場の仕方、ここまで異色過ぎてノリノリで手拍子しながらも正直今回も飛翔に引き続き「大丈夫かな?」で始まったと思っているんですけど、予想もしなかった場所から32巻表紙の稲荷崎がそのまんま出てきてぞわっと鳥肌立ってからはもう完全にハイステモード。試合開始の合図とともにドラが鳴ったと思った瞬間始まった音楽はなんとM5・和アレンジのオープニング

 

正直「飛翔」ではこれまで使ってきた音楽を使わない・マッピングは無しだったのを見ていて「敢えて今回は使わない」のか「代替わりしたのでもう一切使わない」のかわからなくて不安だったオタクは自分含め多かっただろうし、最初からこうするつもりで飛翔に今までの手法を使わなかったんだとしたら完全にしてやられた形だなと思った(パンフのウォーリーさんの話を読むと偶然そうなっただけかもしれない)。

M5おかえり!!!!!!と思ったら新・八百屋舞台に付いたふたつの盆がそれぞれ変人コンビと宮兄弟を乗せてまわり始め、文字通り「バケモンたちの宴」スタート。この時点でハイステのオタクたちエモ死なのに久々にプロジェクションマッピングと動きを合わせたザ・ハイステなオープニング(マッピング自体は使っていた最強の場所・東京の陣でもオープニングでのこの使い方はしてなかったのではじまりの巨人ぶり)、何より飛翔での懸念を忘れるようなクオリティの高い息の合った群舞。これぞハイステ、という演出が最初から散りばめられて圧巻でした。

 

飛翔、振り付け構成を見てもなかなかに消化しづらいものだっただろうけどそれ抜きにしてもこちらが想像している以上に色々言われたんだろうなあと思う。あの時感じたことは間違いではないと思っているので訂正はしないけれど、ここまでパフォーマンスのクオリティを上げてきた座組全体に拍手です。これからハイステどうしよう、となっていた人たちに向かってお~い!ハイステが帰ってきたぞ~!と法螺貝吹きたい。

 

 

なお二幕の梟谷の時間軸がブレブレだったり人形劇復活だったりいろいろトンチキなところも健在だということに言及せずにはいられないアレ(ソレ)ですが、数々の過去作品のようにキャストの熱量にすべて納得させられるハイステでした。

 

 

 

新生烏野が新生ではなくなった話

 

なんだかどうしても上からに聞こえてしまう表現なのであまりよくないなとは思うんだけど、正直これが一番嬉しかったです。

前作が終わったときに書いた雑感で自分は新生烏野についてどう言っていいかわからないと書いていたり、頑張ってきた・しんどかったという言葉を聞いてもパフォーマンスを見てそれが納得できなかったり、脚本の改変も含め本当に今まで自分が見てきたハイステと同じ舞台なのか?と思うところまできていました。

 

 

 ただひとつ思うのは、「ダンスを高さ・幅・角度まで揃えてパフォーマンス一つであっと言わせるほど磨く」だとか「群ゼリを寸分の狂いもなく合わせ迫力を出す」だとか、そういった作品自体の細かい質を上げることで好評価を得て生み出す話題性ほど強いものはないということ。作品の現状に対して色々できただろうことは沢山ある。(飛翔12/15LV ~繋がなくてはならない、託さなくてはならない~ - nooooooote

 

 

「次は飛翔の運動量の比ではないはずだしその中でどれだけバテずに動き続けられるか」とちょっと疑りながら待っていたところも正直あるけど、いい意味で思い切り裏切られました。

 

正直大人数でのダンスって角度・高さ・細かいタイミング等々言い始めたらキリが無いので粗がまったく無いかと聞かれると「はい」とは言えないけれど粗探しをわざわざしないといけないくらいのレベルまで上げてきているわけで、なんというか前回見てからの今回のあれは「意志ってここまでパフォーマンスに出る!?」と言う感じ。烏野全員のベクトルが揃ったのがわかる。

揃える部分はしっかり揃えて全体で見たときの迫力が増すようになっているし、何よりストップモーション、ダンスの「止め」の部分が上手くなったのは群舞において視覚効果めちゃくちゃ高いなと思いました。それだけで音を拾わない拍の時も動きがちゃんと揃って見える。オープニングの3年生トリオの8カウント中オン・エンカウント全部拾う振りなんかも揃い方最高だったな~!

 

他にも鐘ヶ江くんの田中さんの受身がすごかったり一ノ瀬スガさんもアクロできる人だったの!?となったり日向リフトが安定してたり高くなってたり坂道で全員での前転がしっかり揃ってたり(進化の夏の時より傾斜はマシだと思うけど本当に気をつけてほしい)、言い始めたらキリがないくらい烏野の見所が増えました。

 

「バレーボール、排球、」の群ゼリは声の圧がそれこそ飛翔の時の比ではないくらいで空気が振動してこっちまでビクッとするくらいの圧。

 

 

今回振り付け構成がかなり詰められてるのも理由のひとつではあるかもしれないけれど、やっと青根の將くんが言っていた「もう新生ではない」がストンときた感じでした。烏野、頑張ってくれて本当にありがとう!!!

 

 

 

昨日を守って明日何になれる?

 

ステ稲荷崎の話。条善寺もビックリなくらいにやかましい!(笑)主に双子が、ではあるんだけど全体的にがっちゃがちゃしているのに 「強い人たち」感はしっかりあるところがとてもよかったです。ちゃんとバレーボールの強豪の選手たちに見える、といえばステ白鳥沢だったけどそれとはまた別の見え方で強そうでした。稲荷崎は稽古が始まって毎日写真が流れてくるのを見ていても関係性の見え方がリアルに稲荷崎で、これは期待できそうだなと思っていたのがドンピシャできた感じ。前にツイートでも言ってたんですけど飛翔ではお兄さんだった松島くんがやんちゃな弟に見えるこのチーム色ばっちりな感じがすごい。

 

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相変わらず松島くんの宮侑は華があって動けて侑~~~~~~!!!って感じなんだけどそれに劣らないどころか寸分のズレもなく侑とのペアダンスをこなす治も「DNAは 同じ」がちゃんと要所で出ていて(落ち着いて見えても次の瞬間侑よりキレ散らかしたりする)治~~~~~~!!!でした。相変わらず語彙が無い

 

言いたいことありすぎ問題な稲荷崎でとりあえずピックアップするとしたら「思い出なんかいらん」の横断幕の出てき方がすごいところと、最後の「孫の代まで自慢できる後輩になりますから」のところ。

原作で読んだものを生身の人間で見るとより伝わる部分があるっていうのは毎作ハイステを見るたびに思っていることなんですけど、それを今回は「日本一にもなってへん俺らが去年を・昨日を・守って明日何になれる?」「今日挑戦しいや」で双子速攻・裏、バサッと横断幕が下がり「「「思い出なんかいらん!!!」」」と全員で言う、というくだりで一番感じた気がします。鳥肌ゾワッゾワでした。一見尖ったようにも見えがちな「思い出なんかいらん」が現代バレーにおいてド正論な意味を持つことに説得力を持たせたシーン、またこうやってステにチームを好きにさせられていく感覚。

 

どんどん挑戦したり選手の個性を尊重するチームの色はそれこそモデルになったとも言われる市立尼崎のバレーっぽいよなと思ったりもしました。

ちなみに孫の代まで~のところは治が「言うてくださいよ」って言うあたりから双子の目が潤み始めてこっちまでア゛~~~~~になるので注意。春高予選編で各高のラスト、みんながコートを去る姿に泣かされたときの事を思い出しながら、今回はそのあとに記念撮影シーンがあるのはちょっと救いだなあと思いました。

 

 

なお銀島くん役の縣豪紀さんは全国私学大会に出場経験のあるバレー経験者とのことで「またさくらバレーからキャストが出たのか」と思っていたんですけどやんちゃ男子高校生感が強すぎてそれどころではありません

 

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北さんの演技とギャグパートの温度差

 

さて、稲荷崎キャスト発表後に北さんの中の人が深夜に配信しているのを知りちょろっと覗いたところあまりにも顔が良くて逃げ帰ってきたという前科(???)があるので少しだけ北さんの話をします。

「ちゃんとやる」で磨いてきたバレーボールの基本という感じのする綺麗なレシーブのフォームの安定感、ちょいちょい暴走する稲荷崎の面々に真顔正論パンチをかます冷静さ、それを表現する声のトーン、すごく北さん。「帰れや」「怖がらんでええよ」がこわい。

 

なのに「動物に赤ちゃん言葉で話しかけたりしている現場を押さえたい」という角名くんの脳内イマジナリー北信介は足元の小動物に「どっから来たん?かわいいでちゅね~、パシャー!後でインスタにアップしよ......皆でシェアハッピーや!(ええ声)」とか「今日からお前はスナリンや!(ええ声)」とかやっちゃって角名くんに「やっぱいい......」と引かれたりしちゃうので最高です。

 

なおこのシーンは他の皆は静止(たぶん角名くんの想像なので)してるんだけど角名くんのそばにいる日向だけは動いて一緒にドン引いたりしています。かわいい。

 

 

  

 

振付の本気

 

今回の振付・フォーメーション・構成の詰められ方、とにかくすごい。烏野のベクトルが揃ってそれが反映された部分もあるんだろうけどそれにしてもすごい。逆に飛翔はなぜああなったのか考えてしまうくらいのクオリティの高さで正直「振付師変わった!?」と思ってしまった(ごめんなさい)

 

烏野は烏野の音楽(和楽器)に合わせた太鼓を叩く動きや歌舞伎っぽい動きをロック系のダンスに取り入れ、稲荷崎はその音楽(ブラス)に合わせて楽器を構えたマーチングの動き(吹奏楽経験者には5m8歩みたいな感じと言えば伝わると思う)をジャズ系のダンスに取り入れその二種でバトルになったり、コンマ1秒でもズレたら上手くいかないだろう細かいリズムを拾うペアダンスを双子がやったり、侑・影山と治・日向が対になったり。

 

特にそれぞれの音楽を活かした振りはフォーメーションの工夫も相まって映える。前回は「拾わない音が多い」「ほぼユニゾン」「細かい音足で拾いすぎ」「エンカウント拾う振りなさすぎ」と言う話をしたんですけど今回は音楽の特徴が存分に活かされた構成でした。

自分自身がダンスに携わっていたことがあってか単にツトさんの振付と比べてしまったのか、飛翔を見ていてあまりにも気になって大変失礼ながら物申してしまったしアンケートにもちょろっと書いたりしたんですけど今回は正直文句の付けようもありませんでした。

ただ「紛れる」の斜めフォーメーションと振りはやっぱりどうかと思う、見栄え的に

 

以前マシュマロで「バレーボール、排球」の群ゼリに動きを付けるのはちょっと、というお声をいただいていきなり今までとは違うことをブッ混んでくる意味がわからないしまあそう思うよなあと思ったんですが、今回見ていてこれくらい揃えてくれるならアリだなあと思いました。前回は音楽がテンポダウンしてカウントが取り辛かったのもあると思うんだけどあまりにも群ゼリも振りも揃わなかった記憶があるのと、今までここに動きを付けていなかったのは他校経験者キャストも同じなのに新生烏野だけが動きが浮いて見える人が多かったのも理由のひとつ。

ただ今回はちゃんと揃えてきた(テンポそのままなので合わせやすかったとは思う)ことと、「三度のボレーで~」からの振りを飛翔とは違った、より沢山音を拾った振りに変えていたのでそれもあってこれはこれでいいなと思いました。

 

 

  

和田さんの作る「和」の音楽

 

良すぎたのでサントラ来週にも出しませんか?飛翔がまだなのでダメですか?そこをなんとかなりませんか?

アレンジの天才でお馴染みの和田さんだけど今回はいつにも増して大天才でした。和太鼓各種や尺八・和琴・クラベス、他にも篠笛とか三味線とかも入ってたのかな?聴き取りきれてないので次回以降に持ち越しだけど、尺八でメインテーマのメロディをなぞったり鼓がポンポン鳴ったりするM5を聴いて「来てよかった~!」とめちゃくちゃ思いました。

 

それと個人的にすきなのがトランペットのデデデデデデデ~で始まる(伝わらない)宮侑のサーブのテーマ(なのかな?他の人の時にも使われてた気もする)。ちょっとアニメの及川徹のテーマと似たものがある。

 

既存曲の使い方やアレンジで言えば日向のドン!ジャンプのシーンで星海くんのテーマが流れるのもいいなあ。ゴミ捨て場でのドン!ジャンプのシーンや鴎台戦であれのアレンジをまたかっこよくしてくれるのかなあなんて思いました。終盤の「スパイカーに選択肢を」のあたりのくだりから前作の潔子さんの「挑まずにはいられない」の独白のあたりで使われてた曲が流れたのもよかった、チャレンジャーのテーマなのかな?

 

今まで使われてたTHE GAMEのアレンジもあったり飛翔で使われた曲が出てきたり、ラストシーンで「頂の景色」のバイオリンバージョンが流れるのも、それぞれのシーンにピースがはまっていく感覚でした。次観るときにもっとちゃんと聴いておきたい。

 

 

 

 

日替わりいろいろ

 

宮兄弟の紹介のくだりで双子ならクイズで同じ答えを言っちゃったりするという話になり、そこからなぜか二人がどうやらコーチと武田先生が「○○(姓)の付く有名人といえば?」 クイズをやる流れが日替わりでした。

 

初日マチネ

鳥養「例えば『近藤』なら?」

武田「近藤、あれですね!」

鳥養「せーの!近藤勇!」

武田「近藤くみこ!」

鳥養「いや近藤と言えば勇でしょ!?くみこって何!?」

武田「知らないんですか?ニッチェの近藤くみこさんですよ」

 

 

初日ソワレ

鳥養「例えば『すが』なら?」

武田「おお!いいですね〜!」 (この時点で既にみんなニヤニヤ)

鳥養「せーの!須賀健太!」

武田「スガシカオ!」

鳥養「お前ここですがと言ったら健太だろ!須賀健太上回るのやめろ!」

武田「ちなみに本名ですよ!スガ・シカオさん!」

 

 

 3/22マチネ

鳥養「江口なら?せ〜の!江口洋介!」

武田「江口直人!」

鳥養「江口と言えば洋介で相場が決まってんだよ!誰だよ直人!」

武田「知らないんですか!どぶろっくの江口直人さんですよ!」

鳥養「もしかしてだけど~もしかしてだけど~これって双子は関係ないんじゃないの 〜」

 

 

 

 

The Brain

 

 エンディング、いや~よかった~!と拍手していたら突然聞き覚えのある解析音から始まる音楽が。東京の陣の「The Brain」である。と同時に、赤色のスポットライトがぐるぐる動いて会場内を照らす。

エッ待ってここでその情報出してくるの!?!?と思っていたら「行くぞ!ゴミ捨て場の決戦!」という台詞があり、烏野が体育館の扉を開ける感じでセットの中に消えていく、という終わり方でした。

 

はじまりの巨人ラストでの白鳥沢の登場に似た演出になにかを察したオタクたちのざわめきを客席から感じました。キャス変にしても続投にしてもいろいろしんどいですね、秋冬公演フラグが立ったオタクの皆さん、生きよう。

 

 

 

 

ほかにも治・侑・アランのお笑いトリオ『二幕スタート』の雑な漫才とか、研子と鉄子の女装コンビに侑推しの葦子と治推しの木子?兎子?が加わって東京女装カルテットになったこととか、稲荷崎ファンの女の子たちとスガさんの絡みも日替わりっぽかったり(「キャーこっちみんな補欠じゃん!」と言われて「補欠って知ってるってことは俺に少しは気があるのか?」と言い出したり「キャー田舎者!」と言われて「ハァ〜! テレビも無ェ !ラジオも無ェ!」と歌いだしたりする)、侑がファンの子にキャーキャー言われてギロッと睨んだ後にニコ~と作り笑いしたりするのがいいとか、梟谷3人が永遠に苦労してる(多数兼役的な意味で)とか色々あるんですけどこの時点でもう既に6000字超えてしまったので春高と絡めた話もあわせて次の観劇時にまとめます。

 

 

なお DJ関連については梟谷のオタクの皆さんやDJ玄人(?)や川原一馬先生に任せますのでノーコメントです。東京公演無事終了、お疲れさまでした!

 

 

 

 ※追記

キャスト本人から女装の二人の名前はひかり(光)とみやこ(京)であることが明らかになったので念のため追記しておきます。