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行きたい時に行きたい現場に行く永遠のにわかオタク。全次元の男子バレー関連、若手俳優、隣国アイドル、J事務所、スケートなどを鬼の形相で追っています。

ミリしら女が7MEN侍に落ちた話 ~鬼太郎の呪いは沼落ちの魔法~

 

 

 呪いとか書いちゃったらアンチかと思われそうで怯えてしまうんですけど全然違うのであんまり叩かないでください。こんにちは軽率なオタクです。普段はバレーボールとか若手俳優とかの話をしています。ジャニーズ関連は数億年前にオタクっぽいことをしていたものの2010年以降のJr.事情はほとんど知らず、2年前に推し俳優を観に行った舞台でトラジャに出会いいろいろあって今に至ります(いまを生きる再演おめでとう!推しもトラジャも出ないけどたぶん行きます!)。

 

huntermasa.hatenablog.com

 

 

1億年ぶりにジャニーズ関連のカテゴリで記事書くことになるのがまさか自分にとってスーパーミリしらグループの7 MEN 侍の話になるとは自分でも思ってもみなかったので本当の本当にめちゃくちゃ軽率な内容になると思うけど許されたい。自分でも何が起こってるのか3ヶ月経っても未だにわからなくて脳がバグってるので、もしこれを読んでくれる人がいたらどうか変な事口走ってもこんな奴いるんだな~~~と動物園の珍獣の檻の前に立っている気持ちで読んでください。

 

 

 

7 MEN 侍?誰?

 

7 MEN 侍に関して全くのミリしらだった自分が初めてちゃんと彼らを認識したのは2019年8月9日のYouTubeすとらじ生放送(8.8も見ていてバンドの子もいるんだな~と思っていたけどそれが彼らだったかどうかは覚えていない)。また奇抜な名前のグループが出てきたと思った。大昔スノープリンスを見たことがあるので、ああ嶺亜がいるグループなんだな~面白い子もいるな~みたいな感想だった。YouTubeのYです(やめたれ)。

 

驚くことに、他のメンバーに対してはこの子は面白いなとか顔が綺麗だなとかわりとポジティブな感想を持っていた覚えがあるのに対し、後に落ちることになる彼への印象だけは何故かめちゃめちゃ悪かった。鬼太郎か?というストのツッコミに、いやそれな..........せっかくお披露目なんだから目は見えるようにしとこうね......と思っていたことと盛大にスベっていたこと以外覚えていない。

 

さて、すとらじ以降7MENの動向をどう見ていたかというと、ストが出た第1回目や他のグループとのコラボ動画以外「一切見ていない」状態でした。例によってISLAND TVもほとんど見ない(そこまで熱を入れて追う対象がいなかったのでとりあえずお気に入りをシンタローに設定して放置していた)ので、メンバーすらぼや~っと覚えているかなあくらい。足の速いりんねくんはテレビで見たことありますレベル。記憶容量がセミ以下。馬鹿正直に飾らず言えば、グループ自体に殆ど興味がなかった。ちょっとバズっていて面白いなと思っていたISLAND TVの「検証」が彼らの動画だったことには後で気付いた。

そんなJr.チャンネルに出演するグループの中で自分から一番遠い存在だった彼らに興味を持ったのは、とあるパフォーマンスを見たのがきっかけだった。

 

 

 

 アイドル「7 MEN 侍」を知る

 

 コロナの色々で会社から外出も制限されていた夏季休暇、雑食ゴリラのわたしはめちゃくちゃ色んな経緯があって7 MEN 侍のBUNGER NIGHTのパフォーマンス動画を見る機会があった。「バンドをやる人たち」という情報しか頭にない自分にはあまりにも衝撃的だった。失礼に聞こえるかもしれないけれど「この人たち本当にバンドやってるんだよね?」という疑問が浮かぶほどにパフォーマンス力が高いのだ。

彼らの音楽性を否定したいわけではないけれど、バンドだとかローラースケートだとかバトンだとかそういうものは多くのグループがいるJr.の中で差別化のためにやるわけで、その場合チームパフォーマンスの地力の高さはあまり期待できないと勝手に思い込んでいたので驚いた。彼らはそれぞれ個性は殺さないけれど高さ、角度、アクセント、すべてしっかり合わせている。トラジャとまではいかなくとも、こんなグループがまだいたなんて知らなかった。他の人がカバーしたものも知っていたけれど、より完成度が高い彼らに一気に惹き込まれた。

 

わたしは自身が長い間踊りをやっていたこともあってパフォーマンス力の高いグループを好きになる傾向がある。逆にそこでがっかりしてちょっとした「好感」で終わって推すには至らないということもあるし、振り付けが先行し基本的なレッスンに集中するわけではないジャニーズに関しては地力の付いていないまま世に出て行くことが結構当たり前なので特にそうなることが多い(気を悪くされそうなんだけどそれがアイドルとして不正解だという意味ではないし自分がパフォーマンスの地力のある人でないと推せないだけの話です)。

 

ところが「バンドなのに?」というギャップも手伝って、一気に彼らに興味が湧いた。Jr.チャンネルの7 MEN 侍のリストに手を伸ばした。

 

これまで自分はこの段階で動画に手が伸びても「ふーん」で終わることが殆どだった。その証拠に2年前にJr.チャンネルを布教され細々チェックして楽しんできたというのにこの時点で自分には「推し(ジャニーズではまだ担当を使うのかな?)」と言えるほどハマった人がいない。もうジャニーズにはハマれないのかなあなんて思い始めていたまさにそのタイミングだった。

 

 

 

鬼太郎に呪われたらしい

 

何気なく動画のリストを流していて出てきた「実は合図が出てました人狼の動画を見ていて、突然あるメンバーに落ちた。理由は全然わからない。今もまだあんまりわかってない。あまりにも自分がわからなすぎて焦ったわたしはとりあえず確認(?)のためにその動画を彼フォーカスで延々見た。好みの顔かと言われたら一言ですぐにそうだと返せるわけでもなければ、何で気になったのかと聞かれても答えられないような状態のままで延々動画を見た。見ているうちにだんだん「めっちゃ顔がいい」と思い始めてきた。

 

youtu.be

 

オタクには分かる。これアカンやつだ。すぐに察した。

 

どこかできっかけがあって転がり落ちたわけじゃない。 

ふと足元に視線を落としたときにはもう足が沈んでいたのでいつどうしてこうなったのかわからない。横顔なのか雰囲気なのか、なんなのか全然わからないけれど気付いたらあの日鬼太郎と呼ばれた彼のことばかり見ていた。ゴリラ、開眼

 

わかっているのは口角がきゅっと上がっている人と黒タートルネックが似合う人がめっちゃ好きだということだけ。でもそれだけでそんな突然沼に落ちることなくない?????オタクとしてはなにかきっかけという文章化して納得できるものが欲しい。なのによくわからないまま沈み始めてしまった。雰囲気とかちょっと変わっているとことかが刺さったのかもしれない。気が付いたらリストの全ての動画を見終わっていた。

 

なんと偶然にもふと思い立って彼らの動画を見始めたこの日こそ、初めて彼らを見た日からピッタリ1年後の2020年8月9日だったのである。何の呪い????????かつての鬼太郎こと今野大輝その人に対するわたしのマイナス感情は、一年がかりの呪いにかけられてピンク色の魔法に大変身したらしい。いやカラスが手紙持って来たみたいなメルヘンな言い方やめろ

 

 

 

第一印象が微妙な人に落ちると人は気が狂う

 

らしい。その通りだと思った。ズルズル沼に落ちていった感覚も無ければいきなり引きずり込まれた覚えも無い。気がついたら両足浸かってて「なんで!?どうしたらいい!?」となった感じでわりと本当に気が動転した。突然落ちた意味がわからなすぎてとりあえず2年前にJr.チャンネルを布教してくれた例のジャニオタ友人に報告したら「予想外すぎる」と言われた。わたしが一番予想外です。10年になる付き合いで大体の好みも把握してるだろう友人が意外だと言うのだからそりゃ意外なわけだ。

 

例えば7MENのお顔でいえばザ・アイドルっぽい嶺亜さんやだかさんが好きだし、最初にすとらじで見た時もこの中ならこの二人かな~と思っていた。キャラの濃い子が好きなところもあるので大穴で言えば大光という選択肢もあったかもしれない。なのに落ちた場所が予想と違いすぎた。さらにとんでもなく運がいいのか悪いのか、2日後には単独公演のサムパラとやらがあるらしい。とりあえず軽率に初日の配信視聴チケットを買った。

 

 

 

サムパラ~オタク、初めての7 MEN 侍~

 

残念ながらわたしは彼らの曲をひとつも知らないし、まだバンドやってるところも見たことがないし、近年ジャニーズの楽曲からは離れているので先輩の曲をやってもわからないし…と心の中で色々言い訳しながら配信を待機していると容赦なく開演時間はやってきた。なんと登場早々刀を持って立っていたので正気か????これが侍か(?)とトンチキぶりに震え上がっていると衝撃の一言が。「初のオリジナル曲」

あんなにスキル高いのにまだオリジナル曲1つもらったばかりでしかも今初めてここで披露するの!?????そういえばYouTubeにオリジナル曲決定のリアクションドッキリがあったな、とここにきてやっと思い出した。鳥頭でごめん。あれからまだ披露機会もなく、1曲目をずっと温めていたのだ。

 

今の年代にしてはかなり挑戦的な曲調にのせて歌詞はまるで彼らのこれまでとこれからを歌っているようなオリジナル曲サムダマ、ミリしらのはずの自分でもうるっときてしまうとともに俄然応援したい気持ち溢れる2020夏

 

3曲目、オタクは涙した。メロスは激怒したみたいに言うな。先述のとおりわたしは2010年以降のHey!Say!JUMP以外のグループの曲がマジでわからない。なんならおじゃんぷも2012年以降は適当にヘラヘラ~っと聴いているのであんまり記憶に無い。つまりセトリの曲がほとんどわからないのである。にもかかわらず、お互いアイコンタクトをとりながらただただ楽しそうに音楽をやる彼らの様子をみて多幸感のあまり涙腺が弛んだ。この3曲目「ローリング・コースター」の大サビ前ソロで知ったのが、今野大輝があまりにも耳・脳・心にスパーン!と入り込んでくる真っ直ぐな歌を歌う人だということだった。

 

バンドパートが終わると満を持して「アイドル」の彼らを見せる。ちゃんと揃えてくる曲、わちゃわちゃ曲、ギャップがすごすぎて高低差で耳キーン以下略なんですけどあまりにも贅沢すぎんか??れいあさんりんねさんアイドルすぎん???だかさんは踊って歌ってラップして出来ないことあるんか???矢花さんが纏うあの世界観は本当にアイドルですか???あと大光さんそんなにダンス上手かったん???すきです。7MENのKAIじゃん(伝わらない。元Kドルのオタクなので許してください)とオタクがキレ始めた頃に教祖のソロステージの時間は訪れた。

 

サンセットベンチ。やっぱりあまりにも言葉がまっすぐに刺さる声で歌をうたう人だと思った。「君は綺麗だ」で涙がでた。よくわかんないけどぼろぼろに泣いた。

 

気が付いたら次の日の最初の公演とオーラスの配信チケットも買っており、結局わたしは3公演分初めての彼らのステージに浸かることになった。

 

 

  

 

7 MEN 侍にハマれた理由を考える

 

トークの面白さ

動画を見ていなかった頃には気付かなかったけれど、絶妙な緩さと小気味いいテンポで進む6人のやりとりがとにかく面白い。YouTubeで新しい客層を取り込むには身内ウケで終わらないトークスキルが必要だろうというのはわたしの勝手な持論で、そこでストを贔屓しているところがあった。7MENにはそれに加えてとにかくためらわずになんでもやる勢いがあって、例えば矢花さんは箸をバリバリ食うし(!?)大光チャレンジはどうかしてるし、こういう型破りなところがきっと惹かれた理由のひとつなのは間違いないと思う。オタクは様子のおかしいアイドルが好き。

 

差別化と「アイドル」を捨てないこと

彼らにはバンドというグループとしてのアイデンティティが事務所から与えられている。それから逃げることなく真っ向から勝負した上で、自分たちの「アイドル」に対するこだわりも捨てていない。わたしは差別化にもバンドにも否定的ではないけれどやっぱりアイドルのオタクなので彼らのそういう部分が見たい欲はあるし、なんなら彼らはグループとしてのパフォーマンスがめちゃめちゃに優れているしもっとそこも伸ばしてあげて欲しいとも思う。自分たちの作れる音楽を追究しつつ、元Kドルオタクも満足させてくれるその「アイドル」の部分を捨てないこだわりが好きだと思った。

 

キャラ立ちの濃さと雑草魂的結束力

キャラ立ちがめちゃめちゃ濃い。大体インテリキャラといえば仕切り役やしっかり者枠だったりするのに可愛めのイジられキャラだったり、筋肉枠の一人称が自分の名前で「りんねは~」と話し始めたり、音楽の天才は古のネットオタクっぽい破天荒だったり。

そんな彼らは入所8年以上がゴロゴロいる一方でグループ結成から実はそんなに時間が経っていないそうだけど、同じグループになっていなければ絡まないんじゃないかと思うようなメンバー同士でも結構無遠慮でぶつかり合っている印象を受けた。絶妙な結束力と「ここでのし上がってやる」的野心の見え方は、彼らのこれまでの長い経験に由来しているのかなあとも思う。雑草魂アイドル好きオタクの心をくすぐるポイントだった。

 

 

 

今野大輝とかいう未知すぎる生命体

 

突然惹かれてから7MENの動画も主に彼に注目して見てきたけれど、全然掴めない。

最初はポーカーフェイスの不思議ちゃんだと思っていたら、突飛なことを言って周りを笑わせたりする。なんかオモロいかオモロくないかで考えて生きているのでは?と思うくらい意外と笑いに貪欲で、「オモロいやんけ~!」とか言い出したりスベってると思ったら「全部カットで」と言い出したりする。それでいて結構真剣に企画に取り組んだりもする。やっぱりまだ全然掴めない。

 

わたしは元Kドルオタクゴリラで自分もダンスをやっていたわけなので、彼のパフォーマンスも気になるところではある。彼のダンスは良くハマっているところもあれば、もっと頑張れと思ってしまうところも少なくはなくて、7MENはアクセントや高さまで意外としっかりめに揃えてくるので誰か1人でも詰めが甘いと見えてしまう。ヒットを打つこと一つにしても彼は他メンバーに比べて弱かったりする。なのに細かいリズムは落とさないしちゃんと拍にはめてくる。視線の動かし方も上手いしセンスはある。サムパラでそれに気付いた時、本当は力があるのに省エネするタイプか?もしくは疲労ややる気がパフォーマンスに出るタイプ?と疑った。

 

けれど、そうではないのがアップで抜かれた時の目を見た時にわかった。あまりにも真っ直ぐで力強い眼差しをしていて「この人、今めちゃくちゃ本気だ」と思った。瞳があまりにも雄弁で、これも彼の好きなところのひとつだなと思った(ダンスのセンスはあるんだしあとちょっと頑張って動いてくれれば絶対めちゃめちゃ格好いいのに!と思わずにはいられない気持ちには嘘はつけないけれど)。

 

加えてサムパラで見えた、ポーカーフェイスの裏に隠れた「脆さ」とそれに反する勝負強さも魅力だと思った。

2日目の1公演目のソロステージで歌詞が飛んでしまったのを見た。そういうこともあるだろうとこちらは気にしていなかったけれど、そこからの彼はポーカーフェイスに見えて瞳の中はその場に立っていようと必死でぐらっぐらに揺れている気がした。ついには飄々としたイメージからは想像し得ないミスが出たりして、このまま倒れてしまうんじゃないかと思うほどだった。

自分はわりとステージでのミスやそれを引きずる人には切り替えようよ~~~と厳しめに見てしまうタイプのはずだったけど、掴めない・ポーカーフェイス・そつなくこなすというイメージが付きかけていた彼から突然「人間」の部分を感じてしまい「大丈夫だよ!!!!!がんばって!!!!!!」のPTA系オタクになってしまった。今野大輝、人類総オカン計画。

 

動揺すると意外と引きずってしまうタイプなのかと思えば、オーラスのソロステージでフェイクを完璧に入れる勝負強さや、シンデレラガールの「魔法が解ける日が来たって」のところでカメラに向かってあまりにも優しい顔で笑いかける奇襲攻撃力も持ち合わせているのを見てしまい、それに胸を打たれた時はさすがに認めざるを得ないと思った。全然掴めないしよくわからないこの生命体がすきです。

  

 

 

浦島太郎系オタク、爆誕

 

3公演鑑賞を終えたミリしらオタクは毎週金曜日を待つ地縛霊と化した。ジャニーズJr.のいちグループを応援するのは久しぶりすぎてどこから何をしていいかわからない浦島太郎状態。とりあえず最近のJr.にはアクスタがあると聞いていたのでジャニーズアイランドストアのオンラインショップを物色したらアクスタはある人と無い人がいることを知り、え!?!?7 MEN 侍アクスタないの!??と土一揆を起こす臨戦態勢になりました。第二弾出してる人もいるのにこれが現代ジャニーズの厳しさか???と打ちひしがれた。とりあえず写真買いました。

 

Wash Your Handsコンサートでは「そういえばJr.のコンサートって限られた自担の出番に集中していたな」という感覚を思い出した。夢物語のバックでメインに抜擢され初めてMステでいい感じにカメラに抜かれた初代自担を永遠にリピートして見ていた時ぶりに推しを探す感覚を味わった。

 

さらにはもう一生買うことは無いだろうと思っていたアイドル雑誌を10億年ぶりに購入した。浦島太郎すぎて雑誌が増えていたり、あれもこれもジャニーズ満載の雑誌になっていることを初めて知った。オタクは活字で読む推しが大好きなので永遠に読めるなと思うとともに、追い続けるとしんどくなるやつだなともちょっと思った。少しずつ咀嚼して消化していきたいです(感想文)。

 

 

 さてこの時点で既に7000字に到達しているのでさすがにそろそろ締めくくりたいところではあるんだけど、この記事をあたためてすぎていた夏の終わり、今野大輝氏(くんとかちゃんとか付けられなくてこんぴさんと呼んでしまう)に朗読劇の初演技仕事が決まったらしいとの情報が入った。京都劇場!?庭じゃん!!

 

 

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そう、時は流れサムパラから早3ヶ月、初めての現場・幸福王子に行ってきました。メインで追ってる舞台が公演真っ最中で唯一空いてる日が大楽だけだったのでチケット無理かな〜〜とダメ元で申し込んだらなんと当選し、私なんぞクソスーパー新規が行っていいんか???浮かない???と震えながら防弾チョッキ着て(ない)観劇してきたので少しだけその話をします。

 

 

 

ツバメと王子の永遠は誰の幸福か

 

あまりにも深くて、冷たくてあたたかくて、本当はいろんなことをつらつらと書いて残しておきたいのだけど、そこは何度も通われている先人の皆様にお任せして簡単に初めて彼のお仕事を生で見てきた感想を残すに留めておきます。

 

ROCK READINGと銘打つだけあって生演奏や要所での歌の披露もたっぷりあり、朗読劇とライブとが一度に楽しめるような贅沢仕様。2人の生歌の伸びと安定感、心にスッと入ってくる歌。森を表すフルートやクラベス、バードコール。というところにもサントラのオタクとしては注目したいのだけど、たった一言ツバメの発する声を聞いた瞬間すべてが吹っ飛んでしまった。

 

限りなく澄んでいて、純で、毒気の無い真っ白な声をしているのでびっくりした。最初のくだりはちょっとダメ男じゃないのかと思うような内容なのに、好きにならずにはいられなかった。演出家の方の「色んな声を出せ、最初の一言でツバメが好きになれる」という評に頷きすぎて首取れるところだった。言葉の一つ一つがスパーン!と真っ直ぐに入ってくる。かわいらしくて、憎めなくて、それでいて芯のあるツバメ。これは演技向きだと思った。動画で見ていたときも声に魅力は感じていたけれど、こういう形で演技しているのを聴いて一気にその世界観に没入してしまった。今メインで追っている界隈で演劇や声優の演技は色々聴いてきたつもりだけど、ここまで1滴の淀みもなく澄んだ演技に初めて出会った気がしました。

 

だかさんこと本髙克樹くんの演じる王子とのかけあいを通じてツバメと王子が紡いでいく関係はあたたかくも共依存のようにも見えて、終盤の冷たい空気と王子の語りには狂気にも似た寒さを感じ、彼の涙と、最後の「馬鹿かお前らは!!!」という民衆にもわたしたちにも彼自身にも向けられたような叫びに頭をガンと殴られたような気持ちになりました。

 

物語の中では両者が「良い事」をして他人に幸福を与えた結果終わりを迎え、演劇では「ツバメと王子の永遠」というわたしたちを満足させる幸福な結末を与えるだけ与えて彼らは朽ちている。「良い事」が果たして本当に相手にとっての幸福だったか、ツバメを自分の願いのために死なせてしまったことをどう思っているかは王子の様子から推し測るしかない。その後永遠の幸せを与えられたとて果たして身を削って馬鹿にされて手に入れたそれこそが彼らの幸福だったか?と言われると、一生考えても答えの出ない思考の沼に落ちそうでした。

 

自分の知らないことを知るのは痛気持ち良い、というのは好きな作品の受け売りだけど、偶然この夏好きになった彼らのお陰でまた新しい知見を得た気持ちになりました。

 

スタオベ・トリカテからの2人のトークは「ちょっと水飲んで良い?」「飲めばいいでしょ」「飲みます」「俺の方が飲みたいけどね」「飲めば?」「飲まないよ(怒)」(ここまで間髪入れない高速やり取り)とか「俺鳥嫌いなのに鳥なんですよ」みたいなゆるめのほのぼのトークで、あっよかったこんぴさんとだかさんだ~!とここにきて初めて7MEN侍の彼らを感じました。それくらい作品への没入感が凄くて個人を感じさせないすばらしいステージでした。

 最後に「ばいばーい!」と手を振りにくるこんぴさん is 癒し

 

 

共に語り合ったあの夢まで

 

というわけで、ミリしら女が彼らに出会って初めての現場にお邪魔するまでの記録でした。例によって自分が相当移ろいやすい(今の推し3年以上続いてるの結構奇跡なとこある)性格をしていることも、色んな界隈に首を突っ込んでいる雑食ゴリラなので一生にわかオタクだろうなというのも大体予想してはいるのですが、きっとコロナ禍で現場の無い状態じゃなければこの夏に彼らに出会うことも無かっただろうしこれも何かの縁だと思っています。

 

応援したいと思えるグループがJr.にできると結構しんどいというのを久々に事務所内のあれこれを浴びて感じている次第ですが、7 MEN 侍の夢がひとつでも多く叶うところが見たいというのも本心なので、今後どこかにまた珍獣が現れても許してください。

まだ色々と現場通いが難しいご時勢ではありますがこんな一万字近いクソ長い怪文書を最後まで読んでくださった皆様がこの大変な冬もなんとかハッピーなオタクライフを過ごせますように~!!!!!