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行きたい時に行きたい現場に行く永遠のにわかオタク。全次元の男子バレー関連、若手俳優、隣国アイドル、J事務所、スケートなどを鬼の形相で追っています。

SixTONESとSnowManの「強さ」、それがもたらす希望

 

 

※同時デビューの件からしばらく離れていた2組について、最近別グループををちょこちょこ追っている非オタが好き勝手言うだけの記事です。

書き手はスキルは比べてはいけないものだとは思っていない、ただの目に見える技術の高低であって彼らをジャッジするものだとも思っていない(魅力の一要素になり得るとは思う)人です。

 

 

 

 

非ジャニオタが~の話を書いてから早2年超が経った。

 

huntermasa.hatenablog.com

 

 

SixTONESSnowManがデビュー1周年を迎えた今月。デビューして以降2組の動向を殆ど見なくなって新しく守備範囲を広げたりJr.コンテンツばかりをあさっていた自分が再び彼らの作品に触れることになったのは、つい先日のSixTONES・1STアルバム発売による各種動画展開がきっかけだった。たまたま「うやむや」がおすすめに表示されて何気なくそれを開いたところに始まり、一年の間に発信されたものの跡を辿って、彼らの作り出す作品の質の高さに事務所の未来の明るさを感じたのでそれを文字化して残しておきたい。

 

 

 

広がり続けるSixTONESの音楽の幅

 

「ジャニーズっぽくない」音の出せるグループ

 

わたしはジャニーズの楽曲に対して否定的な気持ちはないけれど、強みにも弱みにもなり得る特徴があるとは思っている。ユニゾンサウンドがよく似ていることだ。ソロパートを歌っているとああこれは誰々の声だなと思うことはあれど、ユニゾンになるとグループ名を知らずに聴けばどのグループの曲だかわからないくらい歌い方・発声が似通っていることさえある。男性が何人か集まって歌えば似たような聞こえになるのは当たり前なのだけど、その弱点はジャニーズアイドルの楽曲の多くのサビがユニゾンであるために目立っているのだと思う。

 

 

 「王道」をいかない構成

SixTONESには改めてそのイメージをブチ破られた。一度目はYouTubeで「この星のHIKARI」を聞いた時。サビをリード一本で歌わせた後ユニゾンにしたり上ハモ下ハモをパートとして付けている構成、そしてそれを消化して作品に仕上げる質の高さ。何よりメインボーカル2人の声質・発声に良い意味で「ジャニーズっぽさ」がない。そして、その構成でやることを許されている珍しいグループであり確立された音楽性をもっているのが衝撃だった。

 

二度目は先日、たまたまプレミア公開の時間に居合わせ「僕が僕じゃないみたいだ」を聴いたときだった。

 


SixTONES - 僕が僕じゃないみたいだ (Music Video) [YouTube Ver.]

 

 Bメロをきょもリード・樹上ハモ、サビ後半のリードをコーチ一人・上ハモをきょもという挑戦的な構成、北斗の聞いたことのないようなハイトーンのキリングパートをここで武器にしてくるなど天井知らずの守備範囲。圧巻だった。ぱっと聴いた印象の王道キャッチーさに反して、構成は全然王道じゃない。「王道」を自分たちの音楽にしてしまうことのすごさを感じた。彼らにはどんな音楽も自分たちのものにする力がある。

 

 

 

一番最初に驚いた「うやむや」

 

これが例のたまたまおすすめに出て来た動画なのだけど、サムネの時点でまず「本当にSixTONESのMVか?」と二度見した。今流行りの特定の界隈にウケそうなサウンド、全体を通してソロパートの多い構成。それを歌いこなす力量。彼らのキャパシティに舌を巻いた。一気に「今SixTONESどんなことやってるの?」と興味が湧く一作だった。

 

www.youtube.com

 

 

 

My Hometown」にオラオラ系・聴かせる系で終わらない魅力を知る

 

チル系サーフロックと銘打っているこの曲はジャニーズの楽曲では珍しいテイストの作品で、SixTONESと言われてイメージするようなゴリゴリのHIPHOPや聴かせるバラードではなく聴いている人の体をゆらすリズム体の心地良い作品。「お客さんの心を動かすのはあなたの歌声だけどお客さんの体を動かすのはあなたのリズム感」というあるボーカルトレーナーの話を思い出した。

 

 

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この曲を全編聴いているわけでもなければMV鑑賞会の小さい音で聴いているので細かく確認はできていないけれど、一番「もっと聴きたい」をそそられた。何よりMVのカントリーっぽい画と、それに合ったグループのクッションみたいな柔らかい二人の組み合わせがめちゃくちゃにいい。

 

 

 

ここまで魅力的だと思った彼らの音楽について大まかに3点挙げた。流行りの邦楽に興味が湧かずあのLemonすらProduce 101 Japan*1で初めて聴いたような自分が「音楽」として興味を持って聴きたいと思ったところに、彼らの存在意義を感じた。多分「ジャニーズアイドル」を好かない人たちというのは一定数以上存在する。彼らには、そこにすら興味を持たせ音楽で「あと一押し」をかける力があるかもしれないと思った。

 

思わずアルバムで検索をかけて特設ページを開くまでに至ったのだけど、なんせ3つも盤があるので未だにう~~~~~んと唸っている。全部欲しい。音盤じゃなくて音源配信があれば即買った。とにかく音楽がすき。

 

 

 

 

スキルとスター性、華

 

アイドルにはたくさんの魅力がある。「実力は後から付くが元々備わっているスター性は後から付けられない*2」という最近のアイドルオタク界隈でよく聞く話に共感できない状況になってきたと感じるのは、このアイドル戦国時代ゆえでもある。スキルとスター性、どちらが良い悪いの話でも共存できないわけでもない。

 

「スター性」「華」は主観に依存するもので、物理的に見えないなにかで、好きな人がキラキラして見えるというものと似ている。好意的になってくれる人の頭数を、ルックスやぱっと見たときの印象で爆発的に増やせる魅力を持つ人のことの説明にスター性がある、と使われる。あるいは類稀な実力をもっている人のパフォーマンスを見た時に使われることもある。

 

華、パフォーマンス、トークスキル。CDデビュー前のJr.ですらデビュー候補が山ほどいて「実力は後から付けられる」と言っていられない、弱点を作るわけにいかない、有無を言わせず推させる力が欲しい状況になってきた。年々熾烈になる競争の相手は事務所内や国内だけではない。そんな状況で今恐らく東側の先頭を、ダンスと歌の実力派集団Travis Japanが走っている。*3

 

彼らとしのぎを削ったSixTONESSnowMan。競争の激しいこの時代に音楽作品で勝負できるSixTONESがデビューしたことの意味は大きい。 

そしてそれは、同時期デビューでかつて「兄弟」のように扱われたよりも今や「ライバル」として取り上げられることの多いSnowManにも共通していた。

 

 

 

圧倒的パフォーマンス力を付けたSnowMan

 

以前6人時代のSnowManに関して上部に貼り付けた過去記事内で「元々全員踊れるはずなのに揃えようとしないのは勿体無い」という話をしたことがある。揃える揃えない・どんなグループにするかは会社や彼らの勝手だけれど、揃えれば揃えるほど迫力もまとまりも増して見栄えがずっとよくなることは自分のダンス経験の中でもKドルオタクをしている中でも身を以って感じていた。踊れるメンツを集めてできたグループである彼らを見ていたから尚更だ。

 

 

衝撃の増員後、人数が増えた分以前よりもずっとパフォーマンスにまとまりを出すことが難しくなったはずの彼らの作品に、変化が現れる。「Make It Hot」だ。

 

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人数が増えればそれだけ揃えることが困難になるのは必至だけれど、逆に人数が増えると揃えた時の迫力は段違いに増す。リスクを一転強みに変えるつもりなのだという意思が、たった一度見て伝わった。まだこの時点でチームのまとまりとして荒削りではあれど、全員のパフォーマンスとして目指すもののベクトルが同じ方向を向いたのがわかった。

 

 

そしてデビュー曲を出す頃にはSnowManとしてのパフォーマンスの特色が固まり始める。キャッチーな曲に乗せた彼らのチームとしてのパフォーマンスは目に見えて進化していた。人数が増えた分フォーメーションや動線の組み方にも相当幅が出る。

  

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その後は前述の通り。2組自体からしばらく離れているので昨年一月のデビュー以降動向を殆ど見ていなかった中で、先日SixTONESの新曲やアルバムのあれこれを遡って「SixTONESがここまで音楽性の幅を広げてきた」「じゃあSnowManは?」と気になってYouTubeチャンネルから倍速ダンス動画を見つけた。

 

 

 

壁をブチ破ったSnowManの2倍速

 

韓国アイドルのお家芸とも言える見慣れた倍速ダンス、スピードを上げても振りを揃えられるかという謎のチャレンジである。が、実は基礎力の高さが試される企画で、ただ動きを早くするだけでは周りと細かい動作が合わなくなるのでテンポを上げても拍に正確に音をはめられるかがポイントになる。

それをSnowManは1.5倍速のみならず2倍速も完璧に・パフォーマンスの精度を損なうことなくやってのけた。

 

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重ねての確認として、自分はスキルは比べてはいけないものだとは思っていないし、目に見える技術の高低であってそれだけが彼らを定義するものだとも思っていない(魅力のひとつになり得る要素だとは思う)。自分はダンスのオタクとしてTravis Japanの肩を持っているところがあって、ダンス面で彼らを超えるグループは現状のジャニーズでは出てこないだろうと思っていた。けれど、個々の技術は置いておいてシンクロという意味ではテンポを上げても高さ・幅・角度まで揃えてきたSnowManがとんでもない成長スピードで先頭に躍り出たと思った*4。悔しいし嬉しいしワクワクした。これをやられてTravis Japanが黙っているはずはないと思った。

 

同じ曲でチャレンジしたわけでもなければ原曲テンポ・難易度についても到底どちらがどうと優劣付けられるものではない。ただ、SnowManの2倍速が「シンクロ率99.9%」や「13人での一糸乱れぬパフォーマンス」を売りにした韓国アイドルを応援する自分が手放しで褒めたくなる仕上がりだったことは間違いない。

 

 

※2021/1/31追記

「Grandeur」の振付があのチェ・ヨンジュン大先生だと聞いてビビり倒した。Kドル界隈、主にSEVENTEENやProduce101シリーズで有名な超人気振付師で、いつかどこかでジャニーズにも関わってくれたりしないかなと思っていたけれどまさかこんなに早く来るとは。誰が真ん中に来ても映えるほどダンスレベルがぐっと底上げされていて見事の一言。

 

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「 ジャニーズなのにすごい」の先へ

 

先に書いたように「ジャニーズアイドル」を好かない人達というのは一定数いる。今後の売り方として、そこに働きかけたりターゲットにしようとする必要は勿論ないと思う。ただ、彼らがジャニーズアイドルを好かない理由は恐らく「顔がいいだけ*5」「歌が上手くない」「○○(ダンスに力を入れている別事務所名)の方がダンスが上手い」「事務所のゴリ押し」みたいなことだろう。

 

そして馬鹿にした気持ちなど一切ないつもりであれど、程度が違えど、きっと自分や他のファンにも少なからず「ジャニーズはこう」という認識が最初にオタクになった瞬間から長い時間をかけて知らず知らずのうちに張り付いている。だからこそここまでSixTONESSnowManの作品に対して「ジャニーズっぽくない」「これまでにない」と意外性の観点から話を書いてきた。

 

「ジャニーズっぽくない」という褒め方は決して悪いことではないと思う。今まさに彼らが道を切り拓いている途中だからこそ出て来る褒め言葉だ。そして少しずつ、彼らが切り拓いた分だけその「ジャニーズっぽくない」無意識のボーダーは取り払われていくだろう。界隈問わずアピールできる音楽性の高さを誇るSixTONES、ダンスを得意とする他のアジア圏アイドルにも引けを取らないパフォーマンスのSnowMan

 

そして彼らとJr.活動の時期を共にしデビューを見届けた後輩たちは今、激しい競争のなかで着実に力を付けている。2組の後ろからは歌にもダンスにも強みのあるTravis Japanが猛スピードで追いかけてきている。それを追うグループも「遅れをとるものか」とスキルアップを重ね、Jr.とは思えないトークスキルを発揮したり、ダンスとバンドの両刀を極めたりと目まぐるしい進化を続けている。

 

歌が上手い、ダンスが上手い、ソロパートが多い楽曲がある、トークが上手い、楽器が得意、語学堪能、高学歴、すべて不思議ではないジャニーズへ。ひとつひとつの魅力を何段階もパワーアップさせ内外からの「ジャニーズなのに」がどんどん無くなっていく世界へ。

SixTONESSnowManのデビューが生んだジャニーズ事務所の未来は、きっと明るい。

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

と言う名のクソ長い独り言なので読まなくて大丈夫です。場合によっては後で全消しします。

全文通して特定のグループやそのファンを下げる意図は一切無いんですが、純粋に感じた二組の作品の質の高さを褒めていると別のグループを下げているように聞こえそうで震えながらキーボードカタカタ ッターーーーン!しました。あと前に同じ企画をやっていたトラジャがいるスノ、単純に比べられないんだけど正直にここはこうだったって言おう!と思って書いたらそれもなんかウーーーーンとなってしまったので上手いこと説明できない自分を恨みました。もし気分を害されていたら申し訳ないです。誰かを下げる意図は矢花くん(神っぽい)に誓って一切ありません。過去にトラジャのうけこす一万尺ベタ褒め記事やYouTube全グループ褒め褒め大会記事も書いてるので許してください。

 

元々多分野で活躍するジャニーズが、スノストのデビューとそれを見ていた後輩によって事務所内の歌やパフォーマンスのレベル上昇につながり底上げになりそうだし外部の興味も誘いそうな境地にきてすごいな!と思ったのでそれを書きたかっただけの記事です。

 

関西の話一切出てなくない?と思われそうですが自分が関西の知識に明るくないので触れていないだけです。少年忍者もまだ全員の名前覚えられていないくらいの激狭キャパなので許されたい。非オタあるある「少年忍者、最初は久保廉しか覚えられない」。

 

 

*1:韓国発国民参加型オーディション番組。2組と同期デビューとなったJO1を生んだ

*2:から実力はなくてもいい、という意味で使われることが多い。単純に「スター性」のあるアイドルに失礼だと思うし後から付けられないわけでもないと思うので賛成はしない

*3:なんとなくゆるーく7MEN侍を追っている割にJr.の位置づけに関しては大して詳しくないし外野から見たわたしの主観

*4:元Hey!Say!JUMPのオタクなのでシンクロでは彼らも名前を挙げたいんだけど彼らは倍速でテンポ上げると付いていけないメンバーが多く、その曲の通常スピード限定という付け焼刃的な面があるので省きました。知念様しか拍に合わなかったし地力がないと倍速でのシンクロは難しい

*5:十分すごい才能やろ......というのがオタクの感想ではある