nooooooote

行きたい時に行きたい現場に行く永遠のにわかオタク。全次元の男子バレー関連、若手俳優、隣国アイドル、J事務所、スケートなどを鬼の形相で追っています。

劇団「ハイキュー!!」旗揚げ公演8/19初日観劇記録 

 

お久しぶりです、謎目線の黒歴史記事製造機オタクです。

 

 

劇団ハイキュー旗揚げ公演が無事にスタートし、限られた公演のうちの初日に行ってきました。本当の本当~~~~~~~~~~に正直に言うと、ずっと追いかけてきたハイステが中途半端なまま情勢の問題や契約期間云々やらもあって仕方なく「これで繋ぎ切りました」感で終わったことが結構キツくて、それ以来色々ぷつっとハイキューもバレーボールも熱量が途絶えていたところがあるので、新しく舞台が始まることになっても気が進まなかったのも本音です。頂の景色2で「大千秋楽終わったら他のキャストの感想も書く」みたいなことを言ったけど凱旋公演丸々吹っ飛んだので今もノータッチだし、あんなにバレーボール関連で毎週忙しくしていたのもすっかり隠居していておばあちゃんの気持ちだし、「たった4公演しか舞台に立てずに『またいつかやりたい』『諦めたくない』って言ってた稲荷崎も無かったことになる感じか!?」みたいな気持ちもある。


それでも新しいことを始めてくれる人たちに罪はないし、演出がハイキュー愛に溢れる座長(座長呼びさすがにもうやめようね)だしスタッフ陣に信頼がありすぎるし一回くらいは、と思って見に来た初日、「ハイキュー!!」を伝えたいキャストとスタッフ陣の作る作品のクオリティと、舞台の上のハイキューをずっと待っていた会場の同志の熱にすごくすごく救われました。

 

公演前日に久々に会った友人に「昔書いてた観劇記録が謎目線の感想だらけなので恥ずかしいしもうたぶん書かない」と宣言した手前大変恐縮ではあるんですが、いいものはちゃんと感想を書いて後でまた自分で吸いたいので、恥を忍んでここに残しておきます。

 

 

須賀健太の作る「ハイキュー!!

 

演者が開演5分前頃から白子姿でステージに出てきてウォームアップを始めるという始まり方からもう既に予想外。最初のキャストが出てきた時会場に何!?何!?みたいなざわつきが一瞬起こった後スッ...と静かになったあたりからもう客席の「我々は今!!!!試されている!!!!一体何が始まったのか読み解く力を!!!!!!!」みたいな空気がすごくて思い返すとちょっと面白いです。

素顔の劇団メンバーとこれから演じるキャラクターが一心同体ですよという感じが、とても新鮮でした。日向の独白からの気付いたら真ん中に小さな巨人がいるというところで「ああ、ハイキューが帰ってきた」という気持ちにさせられます。

 

かなり嬉しかったのは、影山と日向の最初の出会いのシーンをはじめ、ハイステでは見られなかったシーンやセリフがたくさん入っていたこと。トイレ前での出会いは後の伏線でもあるし、あそこでのやりとりを見られたのはありがたかったです。既にストーリーの大筋をほぼ全てやってしまった前作がある状態での今回の新しいハイキュー、どんな作りになるのかずっと気になってたけど、ハイキューの魅力をこれでもかというほど詰め込んだ作品になっていたなあという感想。

 

雪ヶ丘からちゃんと試合が6人×6人なので日向対影山というよりちゃんとチームの対比として表現されていたのもいいなと思いました。ちゃんとサーブの時のポジションや移動やレシーブの声掛けまでしっかりされていて、バレーボールを見に来た!みたいな気持ちにもなる。本当に板の上のバレーボールを演るのが初めてなのか?と思うほどに皆が試合とキャラクターのひとつひとつを少ないマンパワーでしっかりすべて表現しようとしていたのもめちゃくちゃよかったです。その辺の試合の動きは羽富殿の指導の賜物かな?

 

 

オーケストラの一員

 

ハイステであまりフォーカスされなかった部分で言うと、ベルナルド・レゼンデ監督の名言が及川さんの読み上げで影山くんの悪夢の背景に入っていたところも良かった。セッターが指揮者、というのはかなり色濃くフォーカスされていたけど、その表現の元になった部分はちゃんとフォーカスされた記憶が無かったので、これも入れてくれるのか~~!と嬉しくなりました。

 

 「選手は、ソリストではなく、オーケストラの一員。一人でも「僕は特別だ」と思ってしまったら、もうダメなのです 」(ベルナルド・レゼンデ監督)

 

ブラジルの名将ベルナルド・レゼンデ前監督の息子さんはブラジル代表の正セッターであり主将のブルーノ・レゼンデ。

今年バレーボールネーションズリーグ2023で、男子日本代表はついに世界大会で46年ぶりとなる表彰台にのぼり銅メダルを獲得しましたが、その日本代表のエースでありキャプテンである石川祐希選手が理想のキャプテンに挙げる人がブルーノでした。ハイキューの連載初期に高校バレーで活躍し、イタリアに渡った先で、兄のように石川選手を導いてくれたブルーノ。その父であるベルナルド氏の言葉が改めて沁みる今日この頃です。

 

 

表現方法が新鮮でドラマチック

 

今作の演出で本当にいいなと思ったのが、複数人の心情や動向を同時並行で見せる表現。これって演出方法としてちゃんと名前がありそうだけどわたしはド素人なので、ただただ畳みかけるような心情とストーリーの流れに「良い~~~!」と思うしかなかった。特に好きだったのが3対3の日向と影山の心情の掛け合い。

 

「長身の選手に高さで劣るなら」

『感覚を研ぎ澄ませ』

「“1㎝”を“1㎜”を「1秒」速く頂へ!!」

『あらゆる動きを見逃すな』

「そうすれば今この瞬間だけ」

『完璧なタイミングで』

「ここが」

スパイカーの最高打点を』

「一番高い場所」『捉えろ』

 

ここを重ねたらこんなに良いのか~~~~!?という新発見だった、新たな魅力を教えてくれる須賀ハイキュー、ありがたい......ここが今作で一番好きなシーンかもしれない。他にも及川・岩泉の会話に金田一・国見の会話を同時進行して北一組のシーンを掛け合わせていたところや、選手たちの会話の向こう側で武田先生が一生懸命鳥養さんを説得しているのもよかったです。

 

挙げ始めるとキリがないけど、「何でそこにいる!?」の演出もよりリアルに一瞬で移動した感があって、これも目から鱗でした。

 

あとドラマチックとはまた別の話になるんですが、白子も顔が出るのはいいなと思いました。説明役やナレーション役でも出てくるし、今作の愉快要素にすごく貢献してくれている感じ。今回は全体的にしっかりストーリーをそのままやってくれるので、ちょこちょこ入れるキャストの合いの手で愉快さが出るのもいいところだなと思います。

個人的には金(田一)八先生が「人という字は~」と謎に似てるモノマネを披露するところや、秘密の朝練に付き合ってくれた時計くんがかわいくて好き。

 

 

 

新しいハイキュー、セットの話

 

舞台の感想でセットとか舞台装置の話するのどうなん?とは思いますが、これも目新しかったので。何よりまず、品川ステラボールの構造を逆手に取ったのか、会場全体を使った演出になっていたのがすごいなと思いました。よくサイドや段差のない前列は見えづらいと指摘されている会場だけど、演出やセットのおかげで見どころが増えているし、いろんなところを見て楽しい作品になっているなという印象です。

 

全体に体育館の骨組みがあって会場全体が体育館に感じるようなステージに、前面が階段上になっていて、両サイドにUの字?の階段の道みたいなのが付いてて踊り場が客席に面してるのでバルコニーみたいな感じになっている。演者との距離が近く、自分も体育館の中にいるような感じで没入感がすごい。

一番良かったのは、そのバルコニーっぽい位置から影山くんが遠くを見つめながらセッターへの熱い思いを語るシーン。瞳がピンスポの光を浴びて夢いっぱいの若者感が表現されていてとてもよかったです。


自分は上手サイド寄りで段差無しエリアなので足元とか見えづらいかなと心配していたけど、今回ジャンプの表現に階段を使うシーンが多いので、逆に小道具の階段やしゃがんでるサポートメンバーが見えなくなると選手が本当にネットから顔が出るくらい高く飛んでいるように見えて「こう見えるんだ!?」とびっくりしました。意図してなのか偶然なのかわからないけど、意図していたなら会場の使い方が上手すぎるなと思った。すごい。

ネットが移動式のホワイトボードの透明版みたいな感じなのも、ネット役が主審も兼ねられるし見やすいし恐らくトラブルも防げそう(ネットが足に絡まるトラブル、NG集の常連みたいになってたので)。

 

 

新しいキャストの話いろいろ

 

上でちょっと触れたとおり、キャストを誰も見たことがない状態で行ったのにめちゃくちゃいい演者さんばかりで正直全員触れるとキリがないくらいみんなよかったので、特に印象に残った人の初見の感想だけまとめておきます。後々読み返したころに全然違う印象になっていたりしたら楽しい。自分が。

 

影山役・若林星弥くん

個ブロ、終演後のクソ長列に並んで買いました。このキャラクターにしてこの俳優ありレベル100。最初の登場シーンからオーラと目力がすごかったし、第一声からめちゃくちゃよかった。声のトーン、話し方、何より荒々しいのにお行儀の良さが要所で出てしまう立ち振る舞いがすごくいい。一言目の「おい二年!公式ウォームアップ始まるぞ」のところで即引き込まれてしまったし、目の前に降りてきたときの顔の綺麗さにこれが新しい影山くん......!と謎の感動を覚えてしまった。オーラとかスン...とした感じが東洋高校時代の柳田将洋的なものがあって、バレーファン絶対好きだろうな~~~~!と思いました。自己紹介です。

「お前は三年間何やってたんだ!」の感情表現もいい。

 

後半はちょっとがなり声多めかな?と思ったけど、気になって初演見返したら達成木村大先輩も結構そんな感じだったのでまあいいや!になりました。自己解決オタク

一番好きなところは「俺の後頭部にサーブをブチ込む以上に恐いことって、なに?」の「なに?」の部分の怖さ。そんなオーラバリバリの影山くんのめちゃくちゃかわいいポイントは「田中さんが奢る肉まんの列に並び番号を言うも遅いと指摘され、思わずムッとした顔になる」のシーンです。今作が舞台初出演はさすがに嘘。

 

 

菅原孝支役・野島大貴くん

ずっと良かった。よく通る声のトーンも優しい抑揚も良くて、声やお話の仕方は猪野スガさんと尚輝スガさんを掛け合わせた感じのイメージ。スガさんはどの世代も良いキャストさんに恵まれるなあと思う。

「周りを見る優れた目を持っているお前に、仲間のことが見えないはずがない」があまりにも最高で、購入したソワレの配信でも何度も聞き返しています。激しく動きながらの演技中って声の調子まで気が回らなくなったりすることもあると思うのだけど、それが一切なくて常に繊細な表現をしている感じがとても好きでした。このかなり聖人な感じのスガさんがどれくらい狂っているかを、そのうち見られたらいいなとは思っています。

 

 

田中龍之介役・熊沢 学さん

この人のキャストにもどうしてこうも毎回"最高"が集まって来るんだろうか、みたいな感想、多分100人中15000人くらいは思ってると思う。個人的な話ですが、舞台の上のハイキューの観劇やオタクをやる間はなぜかいつも田中さんの人に救われている気がしています。ファンレターを書くきっかけをもらったり、ゴ決前にちょっと界隈がワッとなった時にフォローに回ってくれたり。今回の田中さんも動き回って陽気で一気に場の空気を換えてくれる、頼れる田中先輩だったなあ。スガさんに向かって筋肉ポーズ4連発くらいしてるとこめちゃくちゃ笑いました。影山が「レシーブもトスもスパイクも、全部俺一人でやれればいいのに」って言った瞬間のお前マジか~~~~!の顔、よかったです。

 

澤村大地役・磯野 亨さん

結局土台なんだよな~~~~~~!の感想。ただただ声がいい、落ち着きが声からにじみ出てて大地さんだなあと思う。大地さん役には「良い人」が集まる気はしていて、実はかなり歴代キャスト変更も多い方だと思うんだけどみんないい人オーラあるよなあと今回の大地さんを見ながら思い出しました。

円陣の時とか整列の時のちょっと荒めの声もかなり好きではある。私情。

 

 

月島 蛍役・灰塚宗史さん

上手サイドステージ下から出てきたときのオーラ、立ってるだけでしっかり月島くんなタイプだなあと思った。でも全然それだけじゃなくて声質もすごく月島くんっぽい飄々としたところもあるし、その上恐らく歴代月島くんの中で一番動けるのでは?と思いました。本当~~~に大変失礼ながら、背が一際高いこともあって月島くんがダンス上手い人だったイメージはあんまりないのだけど、影山フォーカスしていたつもりが月島くんさんのストップが綺麗すぎてちょこちょこ目を奪われてしまいました。

煽りの強さは山本涼介くんの月島くんに近い、声のトーンは小坂殿に近い、でもどちらの月島くんでもない新しい月島くん。覚醒の時が楽しみです。

 

 

山口 忠役・吉野俊矢くん

嶋田さんのジャンプフローターを見るシーン、山口くんがボール役(嶋田さんが打ったボールを動かす)でもあり、同時に表情がジャンプフローターの軌道に魅了される山口忠でもあったのがめちゃくちゃよかった。3対3でミスしちゃった時にあわあわ謝ってるのがかわいい。日向と握手するときニッコニコだったのもかわいい。でもちょこっと見たダンスの動き的にもしかして結構動ける方なのかな?という感じがしたので今後また見せ場が出てくる時に期待です。

上手側前列にいたので、旗揚げ(物理)のシーンに旗持って立ってる凛とした山口くんが目の前にいて、気持ちがぶわっとなりました。

 

 

エースとリベロ東峰(河野凌太さん)西谷(中⻄智也くん)コンビ

この二人とスガさんの三人の掛け合い、あまりにもよくて周りがみんなすすり泣いてたの分かるな~~~~という気持ち。ノヤさんは今まで見てきた中で一番トーンが高め、声が澄んでいてよく通る印象。声から太陽を感じる。ローリングサンダーの身体能力がエグ高い。というか今回烏野二年で動けない人いなくないですか??みんなバキバキ身体能力つよつよなのがちょっと面白いです。

旭さんは一際大きくて一目で旭さんだ!とわかる感じの見た目なのにめちゃくちゃ優しい声をしていて、それもまた旭さんだ!となる。一度で二度旭さん。

この二人の掴み合いのシーン、めちゃくちゃ迫力あって目が潤んでしまったし、スガさん含めて烏野町内会チームでの3人の再起のシーンの熱演にメインテーマが追い打ちをかけてきて涙腺にダイレクトアタックなのでこまった。今作で最も好きなシーンのひとつです。

 

 

及川 徹役・藤林泰也さん

先代に最多出演回数二位で最初から最後まで及川徹を演じきった立ち姿パーフェクト及川がいたもので、謎のプレッシャーがあるんではないかなあと思っていたんですが、最初に登場した時「デカ......」となるくらいにはガタイ良くてオーラがあるなあと思いました。バレー指導の羽富殿によるといつも楽しそうにずっとバレーをやっているんだそうで、及川さんの素質バッチリらしい。「言いたい~~~~~!」のところ、かなり好きでした。

インタビュー動画でも烏野二人を引っ張っていたり結構頼れるお兄さんな感じ。消臭クリームの追加情報出してくれたあたりも面白かったです。

 

 

花巻貴大役・中原弘貴さん

顔が良い。顔がめっちゃ良い。バルコニー(的なところ)から遠くを見つめる花巻さんを間近で見てめちゃくちゃ顔がよかったので「なんでこんなに顔が良い...?」になった

多分森行成も彼なので当然好きではある。

 

 

日向翔陽役・加藤憲史郎くん

日向は歴代日向の中で一番音域低めだなあというのが最初の印象でした。声が通るタイプかと言われると正直わからないけど、漫画の日向を現実に召喚した感じと言うより「日向が現実にいたらこんな感じ」だと思った。特に初期の日向っぽくて、あわあわきょろきょろしていて頑張れ~~~!という気持ちになるのが日向っぽい。インタビューによると、影山役のオーディションに日向役内定者として同席していて、自分はもう決まっているのに影山役候補の人たちよりド緊張していたらしい。そんなことある?

まったくいやな気持ちにならなくて、ただただ応援したい、頑張れ~~~!の気持ちです。ひよこ感がすごい。

 

でも影山への「お前なんなの?実はバカなの?」がガチの呆れ入ってて会場からクスクス笑いが沸き起こってたのはすごい。あと田中さんが「月島くんてばあんなこと言っちゃって」と女の子っぽく煽るところで「ネ!」って寝起きのチワワみたいな顔して一緒に煽ってたのとか、後頭部サーブのこと恥ずかしいから言うな!って月島くんに向かってシー!ってやってたのめっっちゃかわいかったです。

起用の決め手は何だったのかなと思ったら須賀健太氏曰く「笑顔」。確かに!!と思った、あの綺麗に並んだ白い歯が口角上がりめの口から見える感じ、日向みがある。

 

 

和田さんの音楽

 

これまでのハイステの音楽のようであり、その中のどれでもない新たな音楽。新しくハイキューをやるにあたって演出と同じくらい和田さんがもう一度音楽を作るのが一番難しいのでは!?と気になっていたんですが、変わらぬサウンドを残しつつ全く新しいハイキューになっていて、足向けて寝られないなの気持ちになりました。

ハイステの音楽って個人的には初期、進化の夏、飛翔で大きく変化があるように感じていて、飛翔まではブラス強めのティンバレスバチバチ、飛翔でストリングスとピアノ強め、ラストに向かって混ざり合っていったイメージだけど、今作はそのすべての要素がありながら、どれでもない。

 

メインテーマは恐らくオープニング、というか物理的な旗揚げシーン(旗揚げシーン)に流れる音楽。テンポは128あたり?エレキっぽい音でのイントロからクラップ音が細かく入り、メロディラインはストリングス。演劇ハイキューのメインテーマがテンポ146で「劇的」「衝撃」であったとするなら、劇団ハイキューの音楽はより物語の本筋を音楽で語りかけてくるようなイメージ。エース復活のシーンでも使われていて、3人の心情とピッタリ合っていてじんわりきました。

 

他に好きだった曲だと、「居るぞ!」のところの曲。重めの二分音符(テンポ速い方での解釈の場合)で畳みかける感じのストリングスのメロディライン、後ろで細かく動いているピアノ、バスドラとサスシンのロール、最高の応酬。ちょっとドン!ジャンプの陽版みたいな感じもある(ドンジャンプは勝手に夜空の星をイメージしてるので)。

あと「この身体で戦って、勝って勝って、もっといっぱいコートに居たい」の時のピアノもドラマを感じて好きです。

 

青城戦の音楽は場面によって印象が少しずつ変わってくるのがいいなと思った。1セット目はエレキ、ベース、ドラム、みたいなバンドっぽいサウンド。日向の後頭部サーブ、「ネットのこっち側はもれなく味方」からの2セット目はピアノの軽快なメロディが入って違う印象になったのがすごいし、その後ストリングスが入ってさらに違う印象に変わる。物語を音楽が語りかけて来る感。

その後及川さんinでサーブのシーンからガラッと曲が変わるのもいい。最強の場所の「究極の攻撃」みたいな感じもちょっとあって、やっぱり青城にはストリングス強めサウンドが似合ってしまうな~~~と思いました。

 

これだけ作り続けてまだ出て来る和田さん、アイデアボックス過ぎる。これからも何卒よろしくお願いします。

 

 

振付

HIDALIだ~~~~!という感じの振付だと言えば伝わりそうな、フォーメーションやカノン、ストップモーションを駆使した振付。拍の取り方が見てて心地いい。

3対3の日向と影山の速攻挑戦シーンで裏拍4カウントでみんなで動くところが照明・音楽・振付すべてを使って合わせていて最高に小気味よかったです。

ところで今回踊れる人が沢山いるように感じたんですが、ジャンプフローターからの烏野町内会チームの振付は彼ら自身とかではなくHIDALIのご担当なんですかね...?またちょっと違った雰囲気でかなり好きでした。町内会、グループデビュー待ったなし。

あれをいつか山口くんがやってくれないかなあという気持ちはある。

 

 

バレーボール指導

 

演劇ハイキューからVリーグ選手が誕生し、そこからバレー指導で還元される未来が来るなんて、誰が想像しました?さらにそれが羽富殿だなんて、誰が想像しました?

当時のハイステのオタク達集めて色々あったね...すごいね......の会を開きたい。

 

 

開演前のウォームアップ、みんながボール使ってパス練したり、よく試合会場で見るウォームアップの二列に並ぶスパイク練習をボールなしでやったり、そこからもう羽富殿のバレー指導の痕跡をちゃんと感じたのがよかった。練習の成果なのか、みんなオーバーが上手。先の項にも書いたけど、雪ヶ丘と北一の最初のバレーのシーンからもうサーブの時のフォーメーション移動の流れの速さとかレシーブの時の声掛けとか手上げるとことか、かなり「バレーボール」ですごく良かったです。

選手としても演劇関係のお仕事も両方関わるのは大変だろうけど、羽富殿ならなんとかなりそう、みたいな謎の信頼ができてしまっている。

推察するにとんでもない向かい風の中にいた状況でただ真っ直ぐに努力し続けた結果、ハイステやハイキューのファンを味方につけただけでなく、選手になる夢を叶え舞台の上のハイキューに欠かせない存在になって帰ってきた人なので。

 

 

小ネタいろいろ

 

・開演前のウォームアップで坊主2人がお互いの頭撫でて「ご利益ありそう」「あるわけないだろ」みたいな会話をオフマイクでしてるのめっちゃよかった いつの世代も坊主役は笑い取りたがりすぎ

 

・日向と影山が追い出されて二人で話してるシーンの間だったか、体育館の中でパス練してる二年とスガさんが坊主二人をボールに見立てて練習し始めて流石に笑いが起きてた

 

・時計くんと田中さんの息ぴったりすぎる「オハヨウゴザイマース」かわいい

 

・察して朝練に来たスガさんにマフラーをかけてもらってご機嫌の時計くんかわいい

 

・しわしわの入部届をもう一回渡すときに「これお前のだろ、字」「あ゛!?」みたいなやりとりをしている変人コンビ

 

・教頭のカツラが落ちるくだり、初日一発目からボールが当たる前に落ちちゃってて、教頭が「確認なんだけどさ!?先に落ちてたよね!?」って言った瞬間今日イチの笑い起きてたの大拍手しちゃった 初回からこのアドリブ力である

 

・夕暮れの坂ノ下商店前で成田くんのスーパーダンスタイムがあるし、木下くんはアクロバティックな決めポーズをするし、縁下さんは華麗に棒術を使う。二年控え組雑技団

 

・縁下さんの拍手~~~!チャン!チャチャチャン!が受け継がれている 前作ファンも置いていかないやさしさ

 

・青城との練習試合に向かう前、スガさんと影山が話してるシーンでスポットも当たってない準備中に端っこでちゃんとふらふらしててカバンも忘れて白子(旭さん)に全部お世話してもらってるの、マジでヤバいのが伝わってきてとてもいい 白子から大地さんにお世話バトンタッチして送り出すとこもいい

 

・「あの影山が...他人に合わせてる...!?」で金田一と目を合わせた国見ちゃんが、思わずふっと目をそらしてしまうのがとてもよかった

 

・今回の鳥養コーチもとてもいい、弾丸トークでガツガツ笑いを取りに行くのもハイステの鳥養さんだなあという感じ 青城の監督役、誰かと思ったら同じ方でびっくりしてしまった

 

・田中さんが肉まんを奢ってくれるので日向影山が列に並んでいたところ便乗して後ろに並んでくる二年生たち、わらう

 

・烏野町内会チーム、ハチャメチャにダンスが上手い。主に嶋田さん役(国見ちゃん役?)の方と森行成役(花巻役?)の方がハチャメチャにアイドル。嶋マがアイドルだった世界線、今までなかったので焦る

 

 

おかえり、舞台の上のハイキュー!!

 

また一万字越えの記事を錬成してしまった。初日マチネのエンディング、ただ純粋に良いものを見て、早く拍手したい!立ちあがりたい!という空気になっているのを肌で感じたし、最後青城が揃ったところで大拍手が起きたことや実際拍手が止まなかったのが答えだなあと思います。拍手が止まな過ぎて客席後方で見守っていた須賀健太くんさんが出てきてくれたりサイドに和田さん羽富殿ほかスタッフ陣のみなさんが出てこられたのも、なんだかすごい場に立ち会ったような気持ちになりました。

 

一からハイキューの魅力をしっかり伝えてくれる舞台の上の新しいハイキューだったと感じたし、ハイステのファンも置いていかず、かつこれまで舞台は今更行けないなと思ってた人にもぜひ見てほしいと思えるとてもいい作品でした。役者さんは一人も存じ上げなかったので兼役の誰が誰か分からな過ぎたけど、そんなこと関係ないくらいみんな良い役者さんでとても楽しませてもらったので終演後ウキウキでグッズ売り場に並んだし、グッズもリピチケ列もクソ長蛇の列すぎて並んでるオタクたちにみんな~~~!劇キューよかったよね~~~~!って勝手に心の中で挨拶しました。かなり馴れ馴れしくはある。

 

願わくば今度こそ、演劇ハイキューの歴史も繋いで、長く愛されるコンテンツになってくれますように。まだ見ていないみんなたちも、ぜひU-NEXTの配信も購入して見ませんか~~~~~!ハイステのオタクたち再集結の号令をかけたい。どうかこの作品が、沢山の人の目に留まりますように!